症候群とは?

1977年発刊の古い雑誌が出て来ました。 

ちょうど30年前ということになります。 

『症候群・1977 概念の変遷とその今日的意義』
    という特集です。

処分する前にパラパラとめくってみました。
今からしてみれば、すたれた概念もあります。
また現在も現役として通用する概念もありますが、当時は最先端のトッピックスとしても今となってはさすがに色褪せています。

医学分野によって、そのあたりの事情が異なっているのが興味のあるところです。
日進月歩の分野とそうでない分野。
なんとなく30年間の医学の流れが見えて来ます。

まさしく 「温故知新」 です。
He that would know what shall be must consider what has been.

当時、この雑誌を手に入れた時には、こんなことを考えていたような気がします。
つまり、将来いずれかに、この中のどれかの疾患に遭遇するするだろうと。
しかし、そんなことはありませんでした。
振り返ってみて何の役にも立たなかった雑誌ということになります。

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ところで、以下のような面白い名前の症候群が記載されていることに気づきました。

小児科の代謝異常を研究されている専門領域の先生方には常識かも知れませんが、私にとっては小宇宙の発見でした。

『乾燥かまど尿症(Oast house 症候群)』  
  フェニールピルビン酸とαヒドロキシ酸を尿中に排泄する先天性代謝異常
『青いおむつ症候群』  
  腸管におけるトリプトファン吸収障害
『魚臭症候群』     
  トリメチラミンの代謝経路の障害
極め付きは
『汗ばんだ足臭症候群(Odor of sweaty feet)』  
  短鎖脂肪酸の先天性代謝異常

何だかこの雑誌を捨てるのが惜しくなってしまいました。

さて、現在一世風靡している『メタボリックシンドローム』、『慢性腎臓病(CKD)』は30年後にはどんな扱いがされているでしょうか。
自分自身で確認できないのが辛いところではあります。

<追伸>
これらの代謝異常の症候群を当院ナースに話してみました。
ある病院の小児科勤務の経験のあるナースの言葉が印象的でした。
『お母さんで、「うちの子は青いおしっこが出ない」と病院に連れてきたケースが何例もあったんですよ』

青い尿の付いた「おむつ」の宣伝を、テレビで今でもやっているそうです。


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by esnoopy | 2007-08-18 01:00 | その他
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