右または左?
その7 テレビで、ある番組を放映していました。 ある慢性腸疾患のために入退院を繰り返しながら、野球に打ち込む高校球児の話でした。 小さいころからの夢だった甲子園出場を、この夏の大会に果たすことが出来たという感激ドキュメンタリーです。 その中である大学病院の医師の、病室での診察風景が写っていました。 とても優しそうな先生で、思いやりのある言葉をかけながらの診察でした。 素晴らしいと思いました。 ふと気づいたのは、先生がベッドで寝ている彼の左側に立って腹部触診をしていたことです。 テレビカメラの位置関係から、わざわざ普通の診察と逆にしたかも知れません。 たしかに病室から映る高層建築からの眺めはとても素晴らしいものでした。 私がそんな撮影風景の主人公(医師)になることは、今までも、そしてこれからもありえませんが、この立ち位置での撮影はお断りすると思います。 なぜなら、全国に放映されるなら、せめて格好だけはつけたいですから。 些細なことかも知れませんが、超音波検査の際、検者が逆の位置(右ではなく左)ではきっと検査しにくいだろうなということは分かっていただけると思います。 "Actions speak louder than words." 直訳:行動は言葉より雄弁に語る。 (ニュアンスがちょっと違うかも知れませんが) ムーディー勝山ではありませんが、右と左にはこだわりたいと思います。 どうでもいいことと思われる方は「右から左へ受け流して」下さい。 腹部診察 http://www.med.oita-u.ac.jp/syomuka/gakumu/5.htm (左右の記載なし) 腹部の診察 http://www4.plala.or.jp/hasumura/p6v13_28abdomen.html (左右の記載なし) OSCEなんてこわくない? 医学生・研修医のための診察教室 http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2000dir/n2396dir/n2396_14.htm (「検者は患者さんの右側に立って診察します」と記載あり) 平成19年8月16日号のMedical Tribuneに相変わらず例の広告が出ています。 見開き2ページの心血管系の間違った解剖図を使った派手な降圧剤に関する広告です。 掲載は中止するような話を聞いていたんですが、相変わらず載せているところをみると、我々医師を小バカにしたような挑戦的な広告に思えてしまいます。 どうやら、この広告をすぐには取り消す気はなさそうです。 右と左 http://wellfrog.exblog.jp/d2007-08-17 一般の方用のブログは別にあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/
by esnoopy
| 2007-08-20 01:00
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