GIST

1970年以前は平滑筋腫瘍と考えられていて、その後研究が進んだ結果1990年代後半
から診断出来るようになった胃や腸に発生する疾患について勉強しました。
胃がんとされて、手術する患者の2〜3%がGISTともいわれています。

●GIST(消化管間葉系腫瘍)とは    Gastrointestinal Stromal Tumor
消化管の粘膜の下層から発生する粘膜下腫瘍の一種であり、粘膜から発生する癌とは
異なるものです。
粘膜下の腫瘍のため内視鏡では正常の粘膜が持ち上がった状態で観察されます。
現在の定義では、GISTとは主に消化管の粘膜下にある筋層に発生する腫瘍のうち細胞
の分化や増殖に関与するKIT蛋白の異常発現を認めるものとされています。
最近では、その起源は消化管運動のペースメーカー的働きをしているCajal(カハール)
の介在細胞由来であることがわかってきました。
筋層にあるCajalの介在細胞が何らかの原因でKIT蛋白の産生を亢進させ異常増殖してGISTとなるわけです。
発生頻度は、人口100万人あたり20人/年と推定され、50〜60歳代が最も頻度が高く、
その発生部位は、胃が60〜70%、小腸が20〜30%で他に食道(5%)や大腸(5%)に
認めることがあります。
特徴的な症状はなく、腫瘍が大きくなるまではほとんどが無症状です。
ある程度の大きさに成長してようやく出血、腹痛、腫瘤触知の症状を認めます。
疲労感、食欲不振、吐き気、全身倦怠感、体重減少が現れることもあります。

大きな腫瘤となることが多く、10cm以上の腫瘤で発見されることも稀ではありません。
大きさが5cmを超えると肝臓への転移や、腹膜播種の確率が上昇します。

●診断方法
消化管造影検査や内視鏡検査、さらにはCT、MRI検査を行った後、最終的な診断は
組織採取を行いKIT蛋白の発現を免疫組織染色を行って確認することで確定します。

●治療方針
治療の第一選択は完全切除手術。
GISTの診断は、腫瘍組織のKIT蛋白の有無によってなされるため、粘膜下腫瘍として
発見されたときにうまく生検ができず、確定診断が得られない場合が多くみられます。
この場合GISTが腫瘍の大きさによって悪性度が変化する性質を考慮して腫瘍径により
治療方針が決定されています。
腫瘍径が2cm以下の場合は経過観察、2〜5cmの場合は、症状に応じて手術を適応し、
腫瘍径が5cm以上の場合は手術を行います。また術前に内視鏡的生検などでGISTと
診断されれば大きさにかかわらず手術がすすめられます。
切除不能な場合、不完全切除、残存腫瘍や転移病変がある場合は薬物療法(イマチニブ、商品名「グリベック」)が使用されます。
この薬剤は、毎日使うと1年半程度で約半数の患者に耐性が生じます。次に使用する薬剤
として「スニチニブ」が承認申請中です。

●手術方法
腫瘍径が大きい場合(5cm以上)は開腹手術を行い、比較的小さい場合(5cm未満)は
腹腔鏡下手術を行います。GISTは胃癌と異なりリンパ節転移をほぼ認めないため、腫瘍
から0.5〜1cm離した局所切除を主に行っています。

日本癌治療学会では「GIST診療ガイドライン」を作成中とのことです。


GIST研究会
http://www.gist.jp/(GISTのすべてが出ているすごいサイトです。)
GIST(Gastrointestinal Stromal Tumor:消化管間質腫瘍)について
http://www2.hama-med.ac.jp/w1b/surg2/GIST.html
GIST
http://www.jikeisurgery.jp/diseasegroup/upper-dig/gastdoud/GIST/(慈恵医大上部消化管外科のサイトです。よくまとまっているので今回主として引用
させていただきました。また一部加筆せていただきましたことをお断りいたします。)
代表的な疾患 GIST
http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~gisurg/disease/06/index.html
(京大消化器外科のサイトです。)
ノバルティスファーマ
http://www.glivec.jp/medical/index.html(グリベックに関する医療関係者向けサイトです。)
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ブラジリエ CHANTAL AUX GRAJEULS
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医学トピックス
<ウエートトレーニングで眼圧が上昇>
ウエートトレーニング中に呼吸を止めることは、眼圧の一時的な上昇を引き起こすこと
がある。
口と鼻を閉じて呼気を行うように加圧して、空気を耳管にに通すバルサルバ中にも、
閉じられた気管で空気が胸部を強く圧迫し、眼圧が上昇することが報告されている。
このことは、咳や嘔吐、管楽器演奏時のほか、ウエートトレーニングの際にも起こる。
眼圧が頻繁に変わるような生活をしている場合、正常眼圧緑内障など特定の緑内障
の発症率が高く、継続的なウエートトレーニングは、緑内障の危険因子となりうる。
出典
Archives of Ophthalmology124;1251:2006
(Medical Tribune2006.11.9で紹介)

<コメント>
あまりキバルのは目によくないってことですね。

循環器系の話題は
「葦の髄から循環器の世界をのぞく」 http://blog.m3.com/reed/でとりあげています。

他に
ふくろう医者の診察室 
(一般の方または患者さん向き)http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
があります
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by esnoopy | 2007-09-10 00:58 | 消化器科
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