メタボリックシンドロームと腹囲論争

女性の腹囲は80センチを基準に メタボ診断で、東北大発表
東北大大学院薬学研究科の今井潤(いまい・ゆたか)教授らのグループは18日、
メタボリック症候群の診断基準になっているウエストサイズ(腹囲)について「男性87
センチ、女性80センチが適切な基準値」と発表した。
厚生労働省は腹囲が男性85センチ以上、女性90センチ以上で、さらに高脂血、
高血圧、高血糖の2つ以上に当てはまるかどうかを基準としている。
女性の腹囲を男性よりも大きく設定していることには、異論も出ていた。
研究グループは「女性の腹囲は引き下げが必要ではないか」と指摘。
25日から沖縄県で開かれる日本高血圧学会で発表する予定。
研究グループは、2000-06年にかけて、岩手県花巻市大迫町の男女約400人
(平均63歳)に健康診断を実施。
血圧などの健診データを分析し、メタボリック症候群に該当する人を見つける上での
最適な腹囲の値を導き出した。
現行の診断基準は、日本高血圧学会などが作成、05年に発表した。
その後、国際糖尿病連盟が「男性90センチ、女性80センチ」を発表するなど諸説
出ている。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&articleId=58284
記事:共同通信社   2007年10月19日
<コメント>
もともと体格の差を考慮せずに絶対値で論ずることには無理があることは素人にでも
わかることです。
他国と異なり日本だけ、男性に厳しく女性に甘い腹囲の基準も説得力がありません
でした。
「腹囲の基準」は「メタボリックシンドローム」の必要条件だけにとても重要です。
地道な研究から学会に叛旗を翻した発表に敬意を表したいと思います。
以前、日本動脈硬化学会が作成した「コレステロール治療目標値220mg/dl」に対して
J-LITがAHAで240mg/dlと発表し、あわてて治療目標値を変更したことを思い出して
しまいました。

「メタボリックシンドローム」。何だか胡散臭い。

c0129546_7484088.jpg

横山申生 モレ―の村 P10号
http://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g60104967


「男85センチは平均的」
おなかに脂肪がたまるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群、通称メタボ)の
診断基準を巡り、専門家から異論が相次いでいる。
基準の一つであるウエストサイズ(腹囲)が、女性で90センチ以上なのに対し、
男性は85センチ以上と、諸外国に比べても厳しいなどが理由だ。
この症候群の人を見つける「特定健診・保健指導」が来年度に始まるが、
「これでは健康な人まで『異常』と判定される」との指摘もあり、日本肥満学会などは
今後、診断基準に関する委員会を開き、基準の見直しの必要性を検討するとしている。
 この症候群は、腹囲に加え、血圧、空腹時血糖、血中脂質のうち2項目以上で
異常があった場合に診断される。特定健診・保健指導は、40〜74歳が対象で、
現在の健診の項目に腹囲測定が新たに加わる。
内臓脂肪は、内臓の周りにたまる脂肪のこと。画像診断で、へその位置の胴回りの
内臓脂肪面積が一定以上の場合、糖尿病や心筋梗塞(こうそく)などを引き起こす
恐れが高まるとして、日本肥満学会などが、内臓脂肪面積を基に腹囲の基準を定めた。
だが、国際的にみても、男性の方が厳しい基準となっているのは日本だけだ。
米国の指針では、男性102センチ超、女性88センチ超を腹囲の基準としている。 
約160の国と地域の医師らで作る国際糖尿病連合の基準では、欧州で男性94センチ
以上、女性80センチ以上、中国・南アジアは男性90センチ以上、女性80センチ以上だ。
日本人についても今年、男性90センチ以上、女性80センチ以上との基準を打ち出した。
同連合副会長で中部労災病院(名古屋市)の堀田饒(にぎし)院長は「男性の方が女性
より厳しいのはおかしい。
腹囲が85センチぐらいの男性は平均的で最も多く、健康な人でも基準に引っかかる
恐れが強い」と指摘する。
<コメント>
ごもっとも。

診断基準をまとめた住友病院(大阪市)の松沢佑次院長は「腹囲の基準を超えたら病気、
基準以下なら健康ということではない。女性の基準値が緩いのは皮下脂肪が多いため。
女性の方が心筋梗塞などは少なく、現時点では大きな問題はない」としながらも、
異論があることを考慮し、「今後、診断基準の見直しの必要性を検討する」と話している。
<コメント>
相変わらず頑張ってます。
何のエビデンスもなく数字を具体的にあげれる態度は、科学者としてまことに立派(?)
です。
ウエスト/ヒップ比では内臓肥満を診断できないでしょうか。
論文でこの数値の方が肥満の検出については有用という論文があったのですが。

(2007年10月14日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20071014-OYT8T00078.htm?from=goo

メタボ腹基準、緩めません…男性85センチ  肥満学会が見解
男性に厳しく女性に甘いメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の腹囲による
国内診断基準が、世界標準と大きく異なる点について、基準策定の中心となった
日本肥満学会は19日、「基準を変える必要はない」との見解を公表した。
内臓の周りに脂肪がたまるメタボリックシンドロームの診断基準は、腹囲が「男性
85センチ以上、女性90センチ以上」の条件を満たした上で、血圧、血糖値、血中
脂質の値のうち2項目が基準を上回ること。来年度から40歳以上を対象に始まる
特定健診では、メタボリックシンドロームやその予備軍と診断された人は、生活習慣
病予防のための特定保健指導を受けることになる。
しかし、米国の肥満基準は腹囲が「男性102センチ超、女性88センチ超」で、世界的
には男性の方が緩いのが普通。特定健診の導入を半年後に控え、基準の妥当性を
疑問視する声が出ていた。
これに対し同学会の松沢佑次理事長は、「内臓脂肪の量から腹囲基準を決めたのは
日本だけ。単なる肥満基準とは違う」と診断基準の妥当性を訴えた。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20071020-OYT8T00067.htm
<コメント>
なんじゃこりゃ。

メタボリックシンドロームの“つくられ方”:意外とあいまいな診断基準
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz06q3/507698/index.html
ウエスト・ヒップ比
http://www.kms.ac.jp/~hsc/izumi/taikei/west_hip.htm
肥満 BMI (Body Mass Index) ウエスト/ヒップ比
http://plaza.umin.ac.jp/~jnhs/newsletter/GNHS01NL02.pdf
肥満の判定はBMIよりウエスト/ヒップ比で
http://kudamononet.com/LifeStyle/medical/diet/obesity_6.html
他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室  http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed
(循環器科関係の専門的な内容)

[PR]
by esnoopy | 2007-10-25 01:37 | その他
<< ちょいデブが一番健康にいい? アルツハイマー病 3療法同時並行 >>