ピック病 (その3)

今日はピック病の3回目、最終回です。

ピック病 (その1)
http://wellfrog.exblog.jp/d2007-11-01

ピック病 (その2)
http://wellfrog.exblog.jp/d2007-11-02


出典は
日本医事新報4323  2007.3.3
「ピック病の診断」
群馬県こころの健康センター所長  宮永和夫 先生
群馬大学大学院医学系研究科 
  脳神経精神行動学講師      米村公江 先生            です。


PT(ピック病)とAD(アルツハイマー病)の鑑別
臨床症状については、PTでは初老期発症で男性に多く、対人接触の障害、前頭葉障害(性格変化、行動障害)と言語障害(常同言語、語義失語や非流暢性言語障害)がみられるのに対して、ADでは高齢発症で女性に多く、側頭葉障害(エピソード記憶障害と時間の失見当識)と頭頂葉障害(構成失行、空間的失見当識)がみられる。
また画像所見について、PTではCT/MRI検査で前頭葉に限局した萎縮や側頭葉極など先端部の萎縮が、PET/SPECT検査で前頭葉、側頭葉先端部・下面および基底核の血流低下がみられる。
他方、ADではCT/MRIで海馬と海馬傍回の萎縮、PET/SPECTでは側頭葉内側部(海馬領域)、頭頂葉および後部帯状側の機能低下がみられる。
(表3)
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ピック病の症状チェック
PTは非常に特徴的かつ印象的な患者が多いため、一度経験すると、以降の診断は比較的容易になる。
(表4)
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若年認知症「ピック病」で万引き 厚労省が調査
http://www.asahi.com/national/update/0225/TKY200702250273.html
 「ピック病」と呼ばれる認知症になった公務員らが、症状の一つである万引きをして社会的地位を失うケースが相次いでいる。脳の前頭葉の萎縮(いしゅく)で感情の抑制を失って事件を起こしてしまうためで、犯行時の記憶がないのが特徴だ。しかし、正確に病気を診断できる医療機関は少なく、厚生労働省の若年認知症の研究班も、初めてピック病の実態調査に乗り出した。専門医は「まじめに仕事をしていた働き盛りの人が万引きをして『なぜ』ということがあれば、ぜひ専門の医療機関を受診してほしい」と話している。
http://www.asahi.com/national/update/0225/TKY200702250273.html
<コメント>
pickという英語に「盗む」っという意味がるのは皮肉なことです。


脳の前頭葉と側頭葉の血流低下と萎縮で起きる認知症は「前頭側頭型」といわれ、うち8割が「ピック病」とされる。
http://www.asahi.com/national/update/0225/TKY200702250273.html
<コメント>
「前頭側頭型」イコール「ピック病」というわけでもないわけです。
ややこしいですね。


他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室  http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed
(循環器科関係の専門的な内容)
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by esnoopy | 2007-11-05 00:05 | その他
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