コーンバーグ博士 その1(1/2)

あるノーベル賞受賞者のインタビュー記事です。

昨今、医療をとりまく環境は悪化の一途をたどっています。
悪化と言い切るのは、私自身ある程度長い間、勤務医や開業医に携わってきて
その変化を目の当たりにして実感しているからでもあります。
私自身、医学生の時、そして医師になってからも医師としての職業を天職と考え
夢と希望に胸を膨らませていました。
しかるに、医療現場を知らない厚労省の役人により医療改悪が続き医師の生気
はすっかり抜けてしまいました。
やる気も社会的地位もプライドもすべてなくなりつつあります。
この点は先生方も同感と思いますし、M3のブログに不平不満が渦巻いています。


さて私事で恐縮ですが、私の子供2人が現在医学生です。
親として勧めた道でもなかったのですが、卒後は将棋の駒のように労働力として
いいように(厚労省に)あしらわれる姿を想像すると可哀相になってしまいます。
そしてそのことに激しい憤りを感じます。
まるで学徒動員です。
法的にも問題があります。


厚労省は医学部の定員を増やせば臨床医もそのまま増えると皮算用しています。
以下のコーンバーグ博士のインタビューを読むと、これからは基礎医学が優秀な
医学生の進む道かと思ってしまいます。
生活が臨床医と同様に保障されて、場合によってはベンチャーや特許で巨万の富
を得る(?)。
そんなことが可能なら基礎医学へ進むという医学生も多いのではないでしょうか。
このままでは臨床医に未来はないと思ってしまうのは私だけではないと思います。
厚労省もへたこいてると基礎に優秀な医学生は行ってしまいますよ。

最近プライマリケア実習に来た5年の医学生に以下の記事を見せました。

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ポール・アイズピリ “楽団” リトグラフ
http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b81907684

さて本題です。御一読下さい。
MMJ November 2007 VoL 3 No.11
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コーンバーグの言葉   「発明が必要の母」
アーサー・コーンバーグ博士にインタビューしたのは、2001年のことだ。
ある企画で、米カリフォルニアにあるスタンフォード大学に博士の研究室を訪れた。

RNAポリメラーゼの発見で59年にノーベル医学生理学員を受賞したコーンバーグ
博士は、当時すでに88歳。
それでも、自分のラボを持つ現役の研究者で、年齢を感じさせなかった。
親日家で、今夏にも来日して講演会に出席しており、なんだかい
つまでも元気で研究を続けているよな気がしていた。

だからだろう、この10月に呼吸不全のため亡くなったとの計報にびっくりした。
89歳で亡くなるまで研究への情熱を失わなかった博士は、稀有な存在であり
「幸福な科学者」だったのではないかと感じる。

息子も昨年ノーベル賞受賞
米国でのインタビューでは、印象に残ったことがいくつかあった。
1つは、「研究者ほどすばらしい職業はほかにない」という確固たる信念。
もう1つは、3人の息子のうち2人が科学者に、1人が研究室をデザインする
建築家になったという話だっ
た。

科学者になった2人の息子のうち、長男のロジャーは、昨年のノーベル化学賞
を受賞している。
新聞社の机の前でノーベル賞発表を待ち構えていたところへ「コーンバーグ」
の名前が飛び込んできた時には、どこかで聞いた名前だなあと思ったものの
ぴんとこなかった。
アーサー・コーンバーグの2度目の受賞はありえないだろう、などと思って
プレスリリースを見て、ようやく親子受賞と気づいたくらいだ。

めずらしいこともあると思ったが、調べてみると親子でのノーベル賞受賞はすでに
6組に上リ、 コーンバーグで7組目だった。

そのとき、思わず頭をよぎったのは、遺伝か、環境か」という言葉だ。
ノーベル賞を受賞するほどの能力には、生物学的な要素が無関係とはいえない
のか、それとも家庭環境などのなせるわざなのだろうかという素朴な疑問である。

3人の息子と7月に来日
アーサーコーンバーグと3人の息子は、今年7月に東京に集まった。
東京大学が主催した講演会「独創的研究の真髄:コーンバーグ親子から学ぶ」
というイベントに招かれたためだった。
□ジャーと次男のトムが科学者、三男のケンが建築家という顔ぶれだ。
東京大学のねらいもまた、それぞれの分野で活躍する親子を生んだ環境は
いったいなんだったのかというところにあったのだろう。

ただ、科学者になった2人の息子も、それぞれ科学に対する思いは違ったようだ。
ロジャーは、子供のころからの科学好きで、好きな場所を聞かれると「実験室」
と答えたという。
9歳の時にクリスマスに何が欲しいか聞かれ、「実験室での1週間」とお願いした
そうだから「筋金入り」だ。

次男のトムは、子供のころからチェロの演奏家をめざし、ジュリアード音楽院に
進んだ。
同時に、コロンビア大学の学生にもなった。
当時、父親のアーサーの研究成果に対する批判の声があり、その正当'性を
示すための研究がきっかけで科学者の道からへ進んだという。
そういう意味では、□ジャーとは異なる道を歩んだこと
になる。
 「トムが私の名誉を挽回した」というアーサー自身は、どちらかといえば、
後から科学にめざめたトムのタイプらしい。

講演会で家庭環境などについて聞かれたアーサーは、「子どもたちに科学を
押しつけようとは思わなかったが、自分の仕事を認めてほしいと願っていた」
と語った。
結果的に、ロジャーもトムも、父親と同じ分野で業績を上げた。
やはり「親の背中を見て育つ」ということはあるのか
もしれない。
一方、□ジャーは「家では科学の話はあまりしない」と語っている。


酵素に恋して
http://www.brh.co.jp/s_library/j_site/scientistweb/no44/
他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室  http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed
(循環器科関係の専門的な内容)
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by esnoopy | 2007-11-27 00:05 | その他
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