スポンサー付きのメタ解析

メタ解析に限らず大規模臨床試験も莫大な費用がかかるはずです。
メタ解析はあまり費用はかからないと思っていましたが結構スポンサーがついているようです。

製薬会社スポンサー付きのメタ解析は解釈に疑問が
単独スポンサー付きメタ解析では、結果と結論の不一致が37%に
Yank氏らは2004年12月までに出版された降圧薬臨床試験のメタ解析から、重複を除いた124解析を抽出した。
40%にあたる49解析が単独の製薬会社から資金提供を受けていた。

まず製薬会社に好ましい「解析結果」をもたらす要因を単変量解析で求めると、「試験の高品質」、「バラツキ検定の実行」、「感度解析の実行」が有意な因子であり、「単独製薬会社との経済的つながり」は有意な因子となっていなかった。

製薬会社に好ましい「結論」をもたらす因子は、唯一「単独製薬会社との経済的つながり」だけが有意だった。

事実、単独製薬会社と経済的つながりのあるメタ解析では、当該会社製品の有用性を示す結果が得られていたのは27解析(55%)だったにもかかわらず、45解析(92%)がその薬剤が有用であると結論しており、結果と結論の不一致が18解析(37%)に認められた。

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スポンサーなしの場合の不一致はゼロ
一方、複数製薬会社と経済的につながりのあるメタ解析14件では不一致率21%、経済的つながりの明記されていない25試験では12%、製薬会社以外と経済的つながりを持つ36解析では、結果と結論の不一致は1つもなかった。

Yank氏らは結果と結論が一致していないメタ解析を掲載した編集者とピアレビュアーを指摘している。
「データの解釈に問題がある」のであれば、いわゆる「総説」さらに「ガイドライン」も同様の問題を内包している可能性がある。
元New England Journal of Medicine編集長だったJerome P. Kassirer氏は著書「On The Take(買収の危機)」(Oxford Press、2005)において、具体的事例を挙げながら警告を発している。

Yank V et al. Financial ties and concordance between results and conclusions in meta-analyses: retrospective cohort study. BMJ. 2007 Dec 8; 335(7631): 1202-5. Epub 2007 Nov 16.


http://www.carenet.com/news/det.php?nws_c=1791
(「ケアネット」のパスワードが必要です。)

<コメント>
「経済的つながり」は結構メタ解析の結論に影響するという内容です。
結果はロジカル、結論はエモーショナルといったところでしょうか。
「経済的つながり」の有無の記載のない論文も多いようです。
どうせスポンサーがつくのなら単独より複数の方がバイアスが少なくなる(?)かも知れません。
いっそのこと研究対象となる薬剤のすべての製薬メーカーにスポンサーになってもらうのがよいのかも知れません。

他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
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by esnoopy | 2008-01-07 00:10 | その他
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