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カテゴリ:骨粗鬆症( 6 )

骨粗鬆症へのビス剤投与は5年で十分か

骨粗鬆症治療の際に、「いつまでこのお薬は飲み続けるのですか」という質問を受けられた先生も多いのではないでしょうか。
ビスホスホネート剤のアレンドロネートでの研究で、5年飲み続ければ大丈夫という結果が出(てしまい)ました。
メーカー主催の講演会では取り上げてもらえない内容です。
これからの診療現場で患者さんに正直にこのことを説明するかしないかは「自由だ~!!」ということでしょうか。
それにしても米国の研究者って面白い研究をするもんですね。
まさか製薬メーカーが背景にいて、こんな結果が出てしまって困っているということではないでしょうね。
ちょうどゼチーアのENHANCE試験を思い出させる結果です。
ENHANCE試験をめぐる論争 その1(1/2)
http://blog.m3.com/reed/20080428/1
ENHANCE試験をめぐる論争 その2(2/2)
http://blog.m3.com/reed/20080429

5年で投与中断しても骨折リスクの有意な上昇見られず
閉経女性の骨粗鬆症に対する治療期間はどの程度にすべきか。
これまで、最適な治療期間を検討した大規模研究はなかった。
米California大学San Francisco校のDennis M. Black氏らは、アレンドロネートを約5年間使用、その後5年間治療を継続した場合と、後半の5年間に偽薬を投与された場合の骨量や骨折リスクを比較した。
その結果、多くの症例で、5年で治療を中止しても骨折リスク上昇に結びつかない可能性が示された。
研究成果はJournal of American Medical Association(JAMA)誌2006年12月27日号に報告された。

閉経後女性の骨粗鬆症治療に最も広く用いられているのは、骨の再吸収を抑制するビスホスホネート剤だ。
なかでもアレンドロネートは骨粗鬆症女性の骨代謝を抑制、骨密度を高めて、骨折リスクを減らすことが示されている。

薬物動態学的研究によると、ビスホスホネートは骨に蓄積される期間が長い。
骨基質に取り込まれた薬剤は不活性化され、骨吸収時に徐々に放出されて活性を現すという。末梢での半減期は骨ミネラルと同等の約10.5年という報告もあり、骨への影響は治療中止後も数年間継続する可能性が示されている。

著者らは、ビスホスホネート治療をリスク上昇なしに中断できるかどうかを調べるため、Fracture Intervention Trial(FIT)の被験者の一部を対象に、Fracture Intervention Trial Long-term Extension (FLEX)試験を実施した。

FITは、二重盲検の無作為割付比較対照試験で、骨密度低値の閉経女性を対象に骨密度と骨折リスクに対するアレンドロネートの影響を調べた。
アレンドロネート5mg/日を2年間投与し、その後10mg/日に増量して治療を継続(3236人)した患者と、偽薬群(3223人)を比較した。平均追跡期間は3.8年だった。

FLEX試験では、これらの患者の中から、少なくとも3年間アレンドロネートを使用した女性を選び、その他の条件も満たした1099人を被験者として、アレンドロネート5mg/日(329人)、10mg/日(333人)、または偽薬(437人)に割り付け、5年間投与を継続した。カルシウム(500mg)とビタミンD(250U)を含むサプリメントも投与した。

主要アウトカム評価指標は大腿骨近位部の骨密度、2次評価指標は、他の部位の骨密度と骨の再構築を示す生化学的マーカーを測定、予備的な評価指標として骨折の発生率も調べた。

その結果、アレンドロネート使用群と偽薬を使用した中断群で、各部位の骨密度の差は有意だったが、FLEX終了時、中断群の骨密度の平均値は、10年前の治療開始前と同等かそれ以上の値を維持していた。
5年を超えて治療を継続した場合、腰椎の骨密度はさらに増加したが、大腿骨においては、最初の5年間に増加した骨密度の値が維持されるに留まった。

中断群では血清中の骨代謝マーカー値は治療群に比べ、55.6%(1型コラーゲンC-テロペプチド:1CTP)、59.5%(1型コラーゲンN末プロペプチド:pro N)、28.5%(骨特異的アルカリホスファターゼ)などと有意に上昇していたが、FIT試験開始時点よりも低い値を維持していた。

5年間の非脊椎骨折の累積発生率は、治療群で19%、中断群では18.5%で、リスクに有意差はなかった。疼痛のある骨折を臨床骨折、疼痛がないものを形態骨折に分類すると、治療群では、脊椎の臨床骨折リスクは有意に低かった(中断群5.3%、治療群2.4%、相対リスクは0.45)。
しかし、脊椎の形態骨折には、有意な減少は見られなかった(中断群11.3%、治療群9.8%、相対リスク0.86)。

以上のように、5年間のアレンドロネート治療後、使用を中止した女性の骨密度は減少し、生化学的マーカー値は徐々に上昇したが、治療継続群に比べ、骨折リスクが有意に増大したのは、脊椎の臨床骨折のみだった。
臨床骨折の発生率は中断群でも5.3%程度であるため、臨床骨折リスクが高い女性を除く多くの女性については、5年間の治療後、最高5年間投与を中断しても、骨折リスクは上昇しないのではないか、と著者らは考えている。

本論文の原題は「Effects of Continuing or Stopping Alendronate After 5 Years of Treatment: The Fracture Intervention Trial Long-term Extension (FLEX): A Randomized Trial」。

骨粗鬆症へのビス剤投与は5年で十分か
5年で投与中断しても骨折リスクの有意な上昇見られず
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/hotnews/int/200701/502270.html
出典 日経メディカル オンライン 2008. 4. 29
版権 日経BP社



<参考ブログ>
アレンドロネートの骨折抑制効果(FIT試験)
http://fosamac.jp/secure/related_data/fit.html

<ココメント>
製薬メーカーのサイトで検索しましたが、この研究報告の内容はのっていませんでした。
当然といえば当然です。
メーカー主催の講演会の話の内容もそういった気持ちで聞かなければいけませんね。
私もメーカーから講演を頼まれたら(そんな機会はありませんが)、きっと都合の悪い話はしないと思います。

テレビや新聞の報道も公平なようにみえて決してそうではないわけですから。

他にもブログがあります。
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by esnoopy | 2008-05-15 00:25 | 骨粗鬆症

ビス剤中断例の服薬継続可能

ビス剤中断例は他のビス剤への切り替えで半数以上が継続可能
横浜市立大学附属市民総合医療センターリウマチ膠原病センターの大野滋氏
関節リウマチ(RA)患者は骨粗鬆症を合併しやすく、骨折の頻度も一般人口に比べて高いことが知られている。
このため、骨粗鬆症の治療はより重要な意味を持つ。
現在、骨粗鬆症治療薬として最も広く使用されているのはビスフォスフォネート製剤だが、服薬アドヒアランスをどう向上するかが課題となっている。
横浜市立大学附属市民総合医療センターリウマチ膠原病センターの大野滋氏らは、服薬困難などの理由でビス剤を中断しても、別のビス剤にスイッチングすることにより、治療を継続できる症例が多いことを明らかにし、第52回日本リウマチ学会のポスターセッションで報告した。

骨粗鬆症は自覚症状に乏しいため、服薬アドヒアランスが悪い。
なかには、1年継続率が20%を切るという報告さえある。ビス剤を中断した患者には、もう一度同じビス剤の服用を再開してもらうと、継続可能となる患者が少なくないことが報告されている。例えば、消化器症状のために1日1回アレンドロネート(ALN)を中断した患者にALNを再処方したところ、消化器症状で再び中断する割合は15%に留まり、プラセボ群の17%と有意差がなかったという成績だった。また、1日1回リセドロネート(RIS)の中断例でも、再処方により、47%が服用を再開・継続できたことが報告されている。

ビス剤間でのスイッチングという方法も試みられており、大野氏らは今回、スイッチングの状況や効果を検討した。

 2000年1月~2005年6月の間、横浜市大市民総合医療センターでビス剤を処方した1307例のうち、中断が認められたのは497例(38%)だった。
このうちビス剤間のスイッチングが行われた146例(29%)を対象とした。ALNやRISは現在、1日1回製剤に加え、週1回製剤も使用できるようになっているが、今回の対象はいずれも、週1回製剤が登場する前の症例だ。

中断の理由は、副作用22%、服薬困難6%、処方忘れ30%、その他41%。副作用のほとんどは消化器症状だった。
また、処方忘れが中断理由となった症例はすべて、3カ月ごとに処方するエチドロネート(ETD)の服用例であった。

スイッチングした2剤目の継続率を検討すると、3年継続率は65%で、1剤目の3年継続率45%より有意に高かった。
スイッチングが行われた症例の背景を見ると、若年、女性、産婦人科やリウマチ膠原病科など内科系の患者、1剤目がETD、ステロイド薬併用といった患者が有意に多かった。

スイッチングした2剤目を再び中断してしまう症例も認められたが、そのリスクファクターを検討すると、高齢、副作用によるスイッチング、男性、2剤目がETDといった要因が浮かび上がった。
1剤目を副作用のためにスイッチングした症例では、2剤目も副作用で中断するリスクが4.2倍高く、中断要因としての副作用の重要性が改めて強調される形となった。

大野氏は「服薬困難などの理由で1剤目のビス剤治療の継続が困難な場合でも、別のビス剤へのスイッチングを行うことで治療を継続できることが多い。
連日製剤の服用が困難な場合はETDへの変更、また処方忘れの多いETDで服用継続困難な場合は連日製剤への変更により、治療継続が可能になりうると推測される。
現在では週1回製剤も使用できることから、中断例に対しては、患者の状況に合わせてスイッチングを積極的に試みることが望まれる」と話していた。

ビス剤中断例は他のビス剤への切り替えで半数以上が継続可能
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jcr2008/200804/506294.html

出典 日経メディカル オンライン 2008. 4. 29
版権 日経BP社

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by esnoopy | 2008-05-14 00:38 | 骨粗鬆症

夜間頻尿の高齢者は骨折リスクが高い

日本泌尿器科学会の報告記事で勉強しました。

夜間頻尿の高齢者は骨折リスクが2.63倍
死亡リスクも2.68倍に

倒のリスクが2.63倍に上ることが明らかになった。
同様に、死亡リスクも2.68倍だった。これは、東北大大学院泌尿器科学講師の中川晴夫氏らが3年間追跡した調査で明らかにしたもので、第96回日本泌尿器科学会総会で発表した。

同調査は、仙台市郊外の鶴ヶ谷地区在住の70~97歳の高齢者(平均年齢74.9歳)のうち、調査を目的とした長期経過観察について文書で同意した788人(男性359人、女性429人、対象地居住高齢者の28.9%)を対象とし、2003年に開始された。

同意を得た高齢者について、入院レセプトと国民健康保険の脱退情報を基に「骨折」「死亡」のイベントついて調査し、排尿症状との関連を分析した。

骨折については、レセプト上で骨折病名を認めた場合に医療機関の診療録を調査し、骨折の原因、骨折部位、治療法を調べた。
また、死亡については、健康保険からの脱退情報の中で脱退理由が死亡であるものを集計し、検討した。

3年間の追跡調査の結果、骨折は788人中28人(3.6%)に発生していた。
うち23人は転倒による骨折だった。骨折部位は、上肢8人、下肢11人、骨盤および脊椎5人だった。

夜間頻尿と骨折との関連について検討した結果、夜間の排尿回数が1回以下の高齢者では426人中8人(1.9%)が骨折していたのに対し、2回以上の高齢者では362人中15人(4.1%)が骨折していた。
年齢や性別、MBIなどを背景因子として補正を行うと、2回以上の夜間頻尿高齢者では、1回以下の場合に比べ、3年以内で骨折のリスクが2.63倍(Cox Proportional Hazard modelによる解析)に上昇することが分かった。

また、夜間頻尿と死亡率との関係を調べた。3年間で死亡した高齢者は31人だったが、夜間の排尿回数が1回以下の高齢者は7人だったのに対し、夜間の排尿回数が2回以上だった高齢者は24人と、有意に死亡率が高かった。
各種疾患の既往、利尿薬や睡眠薬の内服、飲酒など、夜間頻尿と関連する可能性のある条件を背景因子として加えてリスク調整を行うと(Cox Proportional Hazard modelによる解析)、そのハザード比は2.68倍だった。

ただし、直接の死亡原因が、転倒による骨折と関連していたのは1例であり、他は脳血管疾患や心疾患、悪性腫瘍などだった。

中川氏は、「今回の調査では、転倒時間や男女差など、細かな因果関係にまでは踏み込めなかったが、2回以上の夜間頻尿は、転倒による骨折や死亡率を増加させる独立した危険因子であることが分かった。
夜間頻尿は加齢に伴い増加するが、高齢者のQOLを低下させるだけでなく、骨折や死亡とも関連するということを念頭に置く必要がある」とまとめた。

夜間頻尿と死亡率増加との関連については、1999年のスウェーデンでの疫学調査では1.34倍になるという結果が報告されている。夜間頻尿と骨折との関連についても、2006年のスウェーデンの調査で1.8倍のリスクになると報告されている。

同調査は、今年8月に5年間の追跡調査が終了するため、中川氏は「5年間のデータを解析する際には、骨折した時間帯についても詳しく調べたい」と話している。

出典 日経メディカル オンライン 2008. 4. 29
版権 日経BP社

<コメント>
夜間頻尿と死亡率については、心不全の要素が完全に除外できるかということにいささか疑問を持ちました。
また「国民健康保険の脱退情報」が個人情報として保護されていないということにもいささか違和感を覚えました。

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by esnoopy | 2008-05-07 00:29 | 骨粗鬆症

ビスホスホネートと顎骨壊死

ごく最近、インプラントを予定している患者さんが歯医者さんに当院で処方しているビスホスホネートを中止するように言われたということで来院されました。
特に文書はなく口頭での指示でした。
自由診療のために保険診療を一方的に中止するように口頭で患者に指示する。
しっくりしませんが何を説明しても時間の無駄のような雰囲気でした。
こちらとしては何も言わずに結果的に骨粗鬆症の治療打ち切りの形になりました。
インプラントは長期間にわたります。
ビスホスホネート打ち切りによる骨粗鬆症の進行について、歯科医が責任をとるわけでもありません。

今後同じようなケースが先生方にも発生すると思います。
抜歯の場合にも歯科側で主治医に断りなくビスホスホネートの一方的な打ち切りが出て来そうです。
同じようなことが抗血小板剤や抗凝固剤についても起こっています。

ビスホスホネート:歯科処置に関連した顎骨壊死に注意
北村 正樹=慈恵医大病院薬剤部

2007年1月中旬以降、ビスホスホネート(BP)系薬剤を製造・販売する製薬会社から、歯科処置に関連した顎骨壊死・顎骨骨髄炎の副作用に関する注意喚起文書が、医療機関や薬局に配布されている。
これに先立つ2006年10月には、厚生労働省医薬食品局安全対策課が製薬企業に添付文書の改訂を指示しており、各BP系薬剤の添付文書には、顎骨壊死に関する注意が追記されている。

BP系薬剤では、従来から主な副作用として消化器症状(経口剤)や発熱(注射剤)が知られていたが、近年、BP系薬剤投与との関連性が疑われる重篤な顎骨壊死・顎骨骨髄炎が報告されている。
これらの副作用症例の多くは、抜歯などの侵襲的歯科処置や局所感染に関連して発現しており、抜歯した場合にはその部位の付近で発現することが明らかになっている。

このことから、配布されている文書および添付文書では、歯科または口腔外科で治療する際の注意点として、
(1)歯科処置の前にBP系薬剤が投与されていないかを確認すること、
(2)投与している場合には、侵襲的歯科処置をできるだけ避けるか、患者の状態とリスク因子を十分考慮し判断すること、
(3)口腔内を清潔に保つように指導すること
―― などが記載されている。

BP系薬剤は、長期の臨床試験で骨粗鬆症に対する有用性が認められており、現在国内外の骨粗鬆症ガイドラインでは第1選択薬として位置付けられている。
また、癌領域においても、悪性腫瘍における高カルシウム血症や固形癌の骨転移、多発性骨髄炎などで有用性が認められ、ガイドライン上では癌の支持療法薬として積極的な使用が推奨される薬剤でもある。
このほかにも、骨パジェット病、小児骨形成不全といった骨代謝異常疾患でも有用性が報告されている。

現在、BP系薬剤は、主に骨粗鬆症の適応を有する経口剤として3成分、悪性腫瘍における高カルシウム血症に適応を有する注射剤として4成分が臨床使用されている。


主なビスホスホネート製剤(カッコ内は主な商品名)

【経口剤】
 エチドロン酸二ナトリウム(ダイドロネル)
 アレンドロン酸ナトリウム水和物(フォサマック、ボナロン)
 リセドロン酸ナトリウム水和物(アクトネル、ベネット) 

【注射剤】
 パミドロン酸二ナトリウム(アレディア)
 アレンドロン酸ナトリウム水和物(オンクラスト、テイロック)
 インカドロン酸二ナトリウム水和物(ビスフォナール)
 ゾレドロン酸水和物(ゾメタ)

これまで顎骨壊死は、重金属・リン・放射線への曝露、凝血障害、循環器系障害、慢性的な免疫抑制状態の患者などで報告例があり、近年は主に放射線骨壊死として報告されてきた。
しかし最近になって、米国口腔外科学会などで、BP系薬剤投与との関連が疑われる症例が散見されるようになっている。

現時点で、BP系薬剤による顎骨壊死については、発症機序、予防法、対処法などは明らかになっていない。
今のところ癌患者に投与された注射剤で多く報告され、報告症例から顎骨壊死・顎骨骨髄炎のリスク因子として、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、侵襲的歯科処置(抜歯、インプラントなど)が考えられている。

今後、骨粗鬆症や癌の治療でBP系薬剤を処方する場合には、歯科処置の有無を確認し、必要に応じて歯科医・歯科口腔外科医と連携をとるとともに、投与する患者には口腔内を清潔に保つように指導する必要があるだろう。

ビスホスホネート:歯科処置に関連した顎骨壊死に注意
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/200801/505413.html

出典 日経メディカル オンライン 2008. 4. 29
版権 日経BP社


<参考ブログ>
抜歯,歯周手術時の抗血栓療法 その1(1/2)
http://blog.m3.com/reed/20080310/1
抜歯,歯周手術時の抗血栓療法 その2(2/2)
http://blog.m3.com/reed/20080311

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by esnoopy | 2008-05-01 00:14 | 骨粗鬆症

高齢者骨折予防にビタミンD

高齢者の骨折予防にビタミンDが有効
3 件のランダム化比較試験

〔米オハイオ州クリーブランド〕 骨量減少だけでなく,転倒とそれによる骨折を予防するための高齢女性向けビタミンD補給効果について,オーストラリアとフィンランドから 3 件の研究が発表された。

複合的な危険因子の存在示唆
 
<span style="color:rgb(0,0,255);">チャールズ・ガードナー卿病院(オーストラリア・ネッドランズ)のRich-ard L. Prince博士らは,転倒に対するビタミンD補給の効果を検討するため,女性302例(70?90歳)を対象に,オーストラリアのパースで 1 年にわたる研究を行い,その結果をArchives of Internal Medicine(2007; 168: 103-108)に発表した。

同博士らは,この研究の実施背景を
毎年,65歳以上の高齢女性の約 3分の 1 が転倒を経験しており,そのうち 6 %が骨折している。さらに,高齢者では転倒することへの恐怖が大きな問題となっている」と説明している。

この研究では,被験者の抽出に当たり,ビタミンD値が研究対象地域における中央値(24ng/mL)より低いこと,転倒歴があること,クエン酸カルシウム(Ca)1,000mgを毎日摂取していることを条件とした。
被験者を半数ずつ,ビタミンD2 (エルゴカルシフェロール)1,000IUの摂取群とプラセボ群にランダムに割り付けて,6 週間にわたって転倒に関するデータを収集した。
 

試験中に 1 回以上の転倒を経験したのは,ビタミンD2群の80例(53.0%)に対し,プラセボ群では95例(62.9%)であった。
転倒の危険因子である身長の調整後では,ビタミンD2 は転倒が多数回あった被験者には効果が見られなかったものの, 1 回以上転倒するリスクを19%軽減した。
同博士らは,この結果から複合的な転倒危険因子があるものと見ている。
また,ビタミンD2 群のうち,Ca摂取量が多い被験者の転倒リスクは,天候によりリスクが高まる冬季・春季でも23%低下し,夏季・秋季と同レベルであった。


定期トレーニングとの相乗効果で転倒予防
Prince博士らは別の研究で,ビタミンD2 摂取に対するランダム化対照二重盲検比較試験を行い,Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism(2007; オンライン版)に発表した。
これは,女性(70?80歳)における大腿骨骨密度に対するCa補給の相対的な摂取効果を 1 日1,200mgのCa摂取群(ビタミンD2 1,200mg/日またはプラセボ追加)と対照群にランダムに割り付け,5 年にわたり評価したものである。
その結果,ビタミンD2 群では研究期間を通して骨密度が一定に保たれていた一方で,3 年または 5 年経過後のCa単独の摂取効果については,対照群と差は認められなかった。

さらに,タンペレ大学病院(フィンランド・タンペレ)外傷・筋骨格外科・リハビリテーション部整形外科・外傷科の研修医Teppo L. N. Javinen氏らが同様の研究を実施し,BMJ(2008; 336: 124-126)に発表した。
同氏らは,骨折リスク評価における骨密度の適用と精度について疑問を投げかけており,高齢患者に対する重度骨折の予防には,骨粗鬆症の有無よりも転倒リスクに注意を払うよう,医師に推奨している。

同氏らは,転倒予防法として,ビタミンDやCaの摂取に加えて,筋力トレーニングや平衡性トレーニングを定期的に行うことを勧めている。
出典 Medical Tribune2008.3.20
版権 メディカル・トリビューン社



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by esnoopy | 2008-03-27 00:14 | 骨粗鬆症

女性の自然なやせは骨粗鬆症リスクを高める

〔仏サンテティエンヌ〕サンテティエンヌ大学病院(CHU)のBruno Estour博士は,体質的にやせている,言い換えれば自然に極度にやせている若年女性は骨質が劣り、骨粗鬆症リスクが高まる恐れがあるとする研究を,Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism(JCEM,2007;オンライン版)に発表した。

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後藤志朗 日本画6号『雪山遠望』
http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v40537884

骨粗鬆症は食欲不振症と同等
体質的なやせとは,摂食障害がないにもかかわらずbody mass index(BMI)が16.5未満で,しかも体脂肪率は正常に近く,月経周期もエネルギー代謝も正常である若年女性を指す。

Estour博士は「体質的なやせはきわめてまれなため,食欲不振症と誤診されることが多い。
この領域の研究はきわめて限られており,これまでのところ,若年女性における低体重に関連する骨密度(BMD)低下は神経性食欲不振症患者においてのみ記述されてきた」と述べている。

今回の研究は18〜30歳の体質的なやせ女性25例と食欲不振症女性44例を追跡したものである。
大腿骨頚部と腰椎のBMD値を二重エネルギーX線吸収法(DXA)値で,また遠位とう骨と遠位脛骨は3次元周辺定量CTで測定した。
体脂肪と除脂肪体重も同じくDXAで測定した。

同博士は「食欲不振症患者のほぼ50%は骨量が低下し、骨折リスクがきわめて高いが,これはさまざまな内分泌・栄養異常で説明できる。
体質的にやせた若年女性でも,同等の比率で骨量が低下していたが,これは予想外のことで,内分泌,エネルギー,骨代謝回転が正常な状況では説明し難い」と指摘している。

骨粗鬆症は閉経後女性に多く見られるが,BMD値が一定範囲まで低下すると若年女性でも同等の骨粗鬆症が生じる。
今回研究者らは,健康な若年女性のBMD値についてメーカーから提供された参考データセットを用い,Zスコア(年齢を一致させた対照の平均値からの標準偏差で表示されるスコア)が−2.0未満であれば骨粗鬆症とみなした。
今回の研究では,体質的にやせている女性の44%はZスコアが−2.0未満であった。

同博士らは,遺伝および/または体重を支える中心的な骨領域への荷重の不足に関連する機序が,体質的にやせた若年女性における骨質の劣化の原因かもしれないと推察している。

Medical Tribune 2008.1.3
版権 メディカル トリビューン社


<コメント>
要するにやせている女性は年齢に関係なく骨粗鬆症のリスクが大きいということなのでしょうか。
文中に「体質的なやせはきわめてまれ」とのことですが、本当なのでしょうか。
若い女性が、若いうちから骨折の可能性があるのか将来的に骨折のriskが高くなるのかが、翻訳からははっきりしません。
また研究自体がどこまでoriginalityがあるのかも門外漢としてはわかりません。

骨粗鬆症の発症に関与する遺伝子の解明
http://www.giib.or.jp/giib/Index/press/20010416.htm
骨粗鬆症
http://www.naruoseikei.com/AAOS/Osteoporosis/Osteoporosis.html
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by esnoopy | 2008-01-21 03:17 | 骨粗鬆症