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タミフルの脳への興奮作用、ラットで実証

インフルエンザワクチンの受付が始まりました。
10月中旬より各地で接種が始まりました。
診断が確定してからの治療については頭が痛いところです。
新聞でタミフルに関する記事が載っていましたので紹介させて
いただきます。

タミフルの脳への興奮作用、ラットで実証 
米の邦人教授 2007年09月29日
インフルエンザ治療薬タミフルに脳細胞を興奮させる作用があることを、
米ワシントン大学(ミズーリ州)の和泉幸俊教授(精神医学)らがラットを
使った実験で初めて明らかにした。
内容は10月9日発行の医学専門誌「ニューロサイエンス・レターズ」に
掲載される。
タミフル服用と異常行動の関係については、タミフルを飲んだ10代の子
が自宅マンションから飛び降りて死亡するなどの問題が相次いだ。
和泉教授らは、ラットの脳から取り出した神経細胞を、タミフルと、
タミフルが体の中で分解された時にできる薬効成分のOCBという
化学物質の水溶液にそれぞれ浸した。
すると、どちらも約10分後に神経細胞の活動が過剰に盛んになった。
各薬物を洗い流した後も、40分以上神経細胞の興奮は続いた。
タミフルそのものよりも、OCBの方が約30倍も作用は強かった。
人間で未成年に異常行動が相次いでいるため、今回は思春期前の
子どもに相当する生後1カ月の幼いラットの神経細胞を使った。
また、エフェドリンという風邪薬に含まれる成分や、アルコールを、
タミフルと同時に幼いラットに摂取させると神経興奮作用が強まる
こともわかった。
脳には、血中の物質を脳内に通すかどうかを選別する血液脳関門
という脳を守る特別な機能があるが、エフェドリンやアルコールは、
血液脳関門のガードを緩めることがわかっている。
和泉教授は、思春期前の子では血液脳関門の機能が未熟であることや、
ガードを緩める作用があるものと一緒に飲むことで、タミフルが関門を
すり抜けて脳に到達し、神経細胞に作用するのではないか、
と推測している。

タミフル輸入販売元の中外製薬広報IR部の話 現在、厚労省の指示
に従いながら、タミフルや代謝産物が血液脳関門を通るかどうかなど
の基礎研究を進めているところだ。

朝日新聞 朝刊 2007年09月29日 
http://www.asahi.com/health/news/TKY200709290068.html
時間経過でアクセスできなくなりますので、全文掲載させていただきました。
<コメント>
国内ではタミフルの単独服用での報告がかなりあったのではないか
と記憶しています。
併用薬との因果関係についての検討は厚労省ではどうだったのでしょう?

血液脳関門
http://ja.wikipedia.org/wiki/血液脳関門
薬物の血液脳関門および血液脳脊髄液関門透過機構の解明、および
脳内動態予測法の確立
http://www.f.u-tokyo.ac.jp/~sugiyama/Research/research2.html 
[解説]タミフル服用後に死亡例
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20051119ik02.htm
タミフルで異常行動から事故死、突然死
http://www.npojip.org/sokuho/051118.html
リン酸オセルタミビル(タミフル)と突然死、異常行動死との関連に
関する考察
http://www.npojip.org/sokuho/no59-1.html
タミフル問題資料編(2)・12人の死亡例
http://river-side.at.webry.info/200512/article_7.html
薬害 タミフル脳症被害者の会
http://www.tamiflu89.sakura.ne.jp/tamiflu.html
http://www.tamiflu89.sakura.ne.jp/

(サイトが偏ってしまったかも知れません。ご容赦ください。)
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by esnoopy | 2007-09-30 00:54 | その他

ピロリ菌

いまさらピロリ菌というところですが、胃がんとの関連の話題になると
どうしても気になってしまいます。

まずは、9月27日の新聞に載っていた記事の紹介から。

ピロリ菌感染で日本人96%が胃がんリスク・名大教授ら調査
日本人はヘリコバクター・ピロリ菌に感染すると胃がんになりやすい体質
であることが、名古屋大学の浜島信之教授(予防医学)らの研究でわかった。
日本人とブラジルに住む日系人約1500人の遺伝子を解析、96%が感染
によって胃がん発症リスクが高まる遺伝子タイプだった。10月3日から
横浜市で開かれる日本癌(がん)学会で発表する。
塩分の取り過ぎや喫煙などでも胃がんになりやすくなるとされている。
胃がん予防に対するピロリ菌の除菌効果について医師の間でも意見が
分かれているが、浜島教授は「日本人は積極的に除菌した方がよい」
と話している。
研究チームは、名古屋市に住む成人450人の遺伝子を調べた。
細胞の信号伝達にかかわる特定の遺伝子の型が「AA」だと1〜2割弱
にしか胃の粘膜萎縮が見られなかったが、「GA」や「GG」の人には5〜6割
の高い確率で萎縮が起きていた。
「AA」型の人は全体の4%しかおらず、96%が「GA」または「GG」型だった。
食事など生活環境の違うブラジルで暮らす日系人約1000人の遺伝子を
調べたところ、同様の傾向が見られた。
人の胃の中でだけ繁殖するピロリ菌に感染すると、しばしば胃の粘膜が
萎縮を起こし、胃がんになる危険が高まるとみられている。
日本人の多くがピロリ菌に感染すると胃がんになりやすい遺伝子を持って
いると考えられるという。
日本は世界の中でも胃がんの発生率が高い。
推定では84歳までに男性の8人に1人、女性の21人の1人が胃がんになる。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070927AT1G2700I27092007.html
(日経新聞・夕刊 2007.9.27)
<コメント>
新聞記事のため、今後アクセス不能になります。したがって全文掲載させていただきました。

<コメント>
結局諸外国と比べてはどうなんでしょうか?
それにAA,GA,GGといわれてもピンと来ません。
齢を重ねたへそ曲がり医者の興味は別のところにあります。
それは学会発表前に、どのような経緯で新聞などのマスコミに伝わるか
ということです。
マスコミは専門家ではないわけだから、学会発表後でも、どの発表が
価値あるものであるかはわからないはずです。
ましてや学会発表前にどうやって知るのでしょうか?
ここから先は想像になってしまうので書くのは問題があります。
是非知りたいところです。
どなたかご存知の方は是非コメント下さい。
お待ちしております。
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中島千波「不二」大判リトグラフ・エディション
http://page3.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c157427357

胃炎を起こすピロリ菌の祖先は、深海の微生物?
http://www.asahi.com/science/update/0703/TKY200707030392.html
(大反響を呼んだみたいでネットで一杯出て来ます。
塩分摂取と胃がんとピロリの関係まで仮説を広げてしまいそうです。)
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沖縄の深海から採取、培養された微生物=海洋研究開発機構提供

ノーベル生理学・医学賞 ヘリコバクター・ピロリ菌
http://www.yamaguchi.net/archives/001999.html
塩分の取りすぎは H.ピロリ菌の毒性を増加させて胃ガンのリスクを高める
http://www.rda.co.jp/topics/topics2752.html
ピロリと胃がんの関係
http://www.mmjp.or.jp/kawakami-clinic/kensin/pylori2.htm
(ピロリ菌は、胃の細胞に『CagA』というたんぱく質を注入するのだそうです。
 胃の細胞に入った『CagA』は、細胞の増殖に関係する『SHP-2』という
たんぱく質と結合し、『SHP-2』を活性化させるのだそうです。
 『SHP-2』が活性化された結果、増殖促進力が強まり、胃の細胞が異常に
増殖し、遺伝子の複製を繰り返し、遺伝子変異が生じて胃がんが発症
すると考えられるとのことです。それにしてもピロリ菌は、なぜ胃の細胞に
『CagA』を注入するのでしょうか?。ーーーブログからの引用)
塩基配列
http://www.biotech-house.jp/glossary/glos_57.html
SNP
http://www.jaclap.org/LabCP/p46.html

他にもブログがあります。
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(一般の方または患者さん向き)
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by esnoopy | 2007-09-29 00:54 | 消化器科

レビー小体型認知症(DLB)

きょうは認知症の中でレビー小体病(DLB)について勉強してみました。

レビー小体病(レビー小体型認知症、dementia with Levy bodies ,DLB)
は一次性認知症ではアルツハイマー病に次いで多い病気です
(一次性認知症の約2割)。
このDLBには種々の病型があり,また老人性変化が混在する通常型とそれを
伴わない純粋型に区別され,臨床診断は容易でなことが少なくありません。

男性は女性より約2倍多いと言われています。
病理学的には大脳皮質の多数の神経細胞内にレビー小体という特殊な
構造物(封入体)が出現します。
レビー小体(Lewy Body)とは、元々は運動障害を主な症状とする
パーキンソン病の脳の中の中脳と言われる部分にたまった異常な構造物
をさす言葉ですが、レビー小体型認知症の患者さんの脳では、これが
認知機能を司る大脳皮質にも広く見られることから命名されました。

パーキンソン病でも病状が進んだ結果、大脳皮質に多数のレビー小体が
出現することがあります。一方、びまん性レビー小体病の患者さんでも、
パーキンソン病の症状が全くなく、別の症状を呈している場合があります。

1.レビー小体型認知症の症状
1)認知障害と精神症状
この病気はもの忘れもあり、一見アルツハイマー病に似ていますが。
特徴的なのは、とても生々しい幻視((天井の模様が虫に見える、
樹木の幹が人に見える)がみえることです。
第日によって症状に変動(良かったり悪かったり)があり、
正常に思えるときと様子がおかしいときが繰返しみられます。
(2)運動機能障害
歩きにくい、動きが遅い、手が不器用になる など、パーキンソン症状
がみられることがあります。
アルツハイマー型認知症の患者さんと比べて転倒の危険が高く、
また、寝たきりにもなりやすいといえます。
(3)自律神経障害
自律神経の障害を伴う点も特徴的です。このため、便秘や尿失禁
が目立ちます。
強い立ちくらみ(起立性低血圧)や頻尿を呈している場合もあります。
起立性低血圧がひどい場合には失神を起こす場合があり、
これが原因で立位歩行が困難な程度になる場合もあります。

2. 治療
レビー小体型認知症の治療は抗精神薬による精神症状のコントロールと
運動症状に対する抗パーキンソン病薬、自律神経障害に対しての血圧
コントロールなどになります。レビー小体型認知症の患者さんでは抗精神薬
への反応が過敏である事があり、少量より時間をかけて試みる事が必要です。
向精神薬は運動症状を悪化させる作用があるものが多く、逆に
抗パーキンソン病薬は精神症状を増悪させる事があるため、薬剤調節は
難しい場合があります。
アルツハイマー型認知症の治療薬が効果的な場合もあり、試みられる
こともあります。

以下引用です。
『DLBではアセチルコリン(ACh)の起始核であるMeynert基底核に
レビー小体が出現し,神経細胞の変性・脱落がADよりも強く,
大脳皮質のACh濃度もADより低いことから,ADの治療薬である
アセチルコリン・エステラーゼ(AChE)阻害薬がADよりも効果的で
あることが想定された。
(途中略)
 ドネペジルのDLBに対する効果の報告が最近増えているが,
まとまった報告はない。
ドネペジル5〜10mg/日をDLB9例に投与し,7例で認知障害が
改善したが,3例でPD症状が悪化したとの報告がある。
リスペリドンとの併用による効果も報告されている。
AD12例,DLB4例にドネペジル5mg/日を投与し,DLBでは
ADよりMMSEが著明に改善したとの報告や,ドネペジルを12週間
用いた9例のうち7例で認知障害が改善したとの報告がある。
ドネペジルが認知障害に効果があった症例報告もされている。
日本神経学会治療ガイドライン
痴呆疾患治療ガイドライン
http://www.neurology-jp.org/guideline/dementia/3_08b.html

適切な治療を受けると見違えるほど元気になる患者さんもおられるので、
専門医に相談することが大切です。
また、この病気で注意が必要なのは、幻覚があるからと安易に神経遮断薬
を使うと、認知症やパーキンソン症状が悪化しやすいことです。
レビー小体病の患者さんの物忘れは、アセチルコリンの低下が関与
しているため、これを増加させる治療を行うと物忘れが改善する点で、
早期に正確に診断することで、治療効果が期待できる疾患ともいえます。


<コメント>
ドネペジル(商品名アリセプト)はレビー小体型認知症(DLB)には
保険適応はありません。


<検査>脳MRIを用いた脳容量測定や脳血流シンチグラム、脳波、
            心臓神経シンチグラム

脳血流検査ではアルツハイマー病に似た特徴(頭頂葉・側頭葉の血流低下)
に加え、視覚に関連の深い後頭葉にも血流低下がみられます。

認知症のよりよい理解のために
http://www.pref.shiga.jp/e/seijin/kakuka/03/files3n/tihou_main.htm

レビー小体病
http://www18.ocn.ne.jp/~utano/pdcenter.files/DLB.htm
診断のための検査
http://www18.ocn.ne.jp/~utano/pdcenter.files/examination.htm
(パーキンソン病やレビー小体病の診断には病気の経過、
診察所見に加え、
MRIやMIBG検査などが参考になります。)
コウノ博士の認知症大講議!
http://www.kyowa.or.jp/info/series_lecture/sl13.html
http://www.kyowa.or.jp/info/series_lecture/lecture.html
http://www.kyowa.or.jp/info/chihou_sodan/index.html(レビー小体認知症の認識の歴史が書かれています。わかりやすく
ユニークな語り口です。)
レビー小体型認知症 【幻覚、特に幻視・錯視が現れる】
http://www.tyojyu.or.jp/hp/page000000300/hpg000000263.htm
日本神経学会治療ガイドライン
痴呆疾患治療ガイドライン
http://www.neurology-jp.org/guideline/dementia/3_08b.html

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横山申生 早春のモンタルジー・フランス M10号 
http://page8.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h54450283

くどいようですが最後に「まとめ」です。
LBD(lewy body dementia)の3つの特徴
1.アルツハイマーと似た痴呆症状
・時間と場所の認知障害
・気分、態度の変化
・判断力、分別、見識の減少
・独創力、統率力の欠如
・注意力散漫、記憶の混乱
2.パーキンソンに似た症状
・筋肉の収縮
・ゆっくりとした動作、凍ったような姿勢
・バランスの悪さ、ひきづるような足取り
・手足の震え
・猫背の姿勢
・嚥下困難、弱々しい声
・気絶、卒倒
3.その他の典型的な症状
・幻覚(幻視、幻聴、等)
・無反応
・無秩序な態度
・錯乱
・睡眠障害、せん妄
・自律神経の機能障害(便秘、血圧の変動、失禁、性的機能障害)
・日内変動が激しい


びまん性レビー小体病
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%D3%A4%DE%A4%F3%C0%AD%A5%EC%A5%D3%A1%BC%BE%AE%C2%CE%C9%C2


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by esnoopy | 2007-09-28 00:29 | その他

アスピリンによる大腸癌抑制

アスピリンの長期投与によって大腸癌抑制の発生を抑制することができるかどうか?

アスピリンを処方されている先生方は勿論、脳心血管系疾患で服用されている患者
さんには多いに興味の湧くテーマです。
大腸がんが増加しつつある日本でも看過できないテーマということで国内で試験が
始まるようです。
まずは海外の論文の紹介をしてみます。
結論としてはある程度の投与量が必要で、その量では癌抑制は出来ても副作用も
出てしまうということのようです。
意味合いは異なりますが、ある意味での「アスピリンジレンマ」ということが出来ます。


●大腸がん予防におけるアスピリンの効果を評価し、より高用量を長期間摂取すると、
大腸がんリスクは半減することを示した。一方で、消化管の大出血のリスクは2倍
になるという。
●直腸がんについては有意な効果は認められなかった。
●有意なリスク減少は、服用が10年を超えた時点で見られるようになった。
アスピリン、より高用量の長期使用で大腸がんリスクが低下する
ただし消化管出血リスクは上昇——米国の研究
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200508/394239.htmlJAMA 2005年8月24/31日
Long-term Use of Aspirin and Nonsteroidal Anti-inflammatory Drugs
and Risk of Colorectal Cancer
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/short/294/8/914
●300mg/日以上のアスピリンを約5年間使用すると、10〜14年後の大腸癌
リスクは、アスピリン非使用者に比べ74%も低くなる
●一般に、腺腫性のポリープが癌化するまでに10年以上かかることに注目、
20年以上にわたって追跡する無作為化試験を2件行った
アスピリン300mg/日を5年使用すると大腸癌リスク7割減
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200706/503391.html(Lancet誌2007年5月12日号)
「Long-term Use of Aspirin and Nonsteroidal Anti-inflammatory
Drugs and Risk of Colorectal Cancer」
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/short/294/8/914
http://kumanichi.com/iryou/kiji/cancer/10.html

●独バイエルグループのバイエルヘルスケア社は、鎮痛剤アスピリンの
有効成分であるアセチルサルチル酸を、定期的に服用した大腸がん患者
の再発率と致死率が有意に低下した、と発表した。
研究結果は5月の米国がん治療学会(ASCO)で発表されたが、同学会
ではアスピリンの大量投与が、放置するとがんになるタイプの大腸ポリープ
の罹患(りかん)率を下げるという報告もあった。
● アスピリンは既に大腸がんや膵臓(すいぞう)がん、乳がん、肺がんなど
さまざまながんの予防効果があるという研究成果が報告されている。

アスピリンで大腸がん進行抑制
http://kumanichi.com/iryou/kiji/cancer/10.html
(熊本日日新聞2005年7月27日付「夕刊メディカル」)


●大腸がん予防の目的でアスピリンを長期間服用した場合、予防効果より、
その数倍も消化管出血の副作用の危険がある
10年以上にわたりアスピリンを1日2錠(成分量325ミリ・グラム)以上服用
した女性は、服用しない女性に比べ、大腸がんになる確率が53%低かった。
しかし1日1〜2錠を服用した場合は22%の低下にとどまり、服用量が少ない
ほど効果は小さかった。
試算では、大量服用で1〜2人の大腸がんが予防できた場合、8人に深刻な
消化管出血が起きる可能性がある

アスピリンの大腸がん予防、効果上回る副作用
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20050905ik03.htm

●これまで、アスピリンが大腸がん発症予防に有用かどうか、海外で複数の
臨床試験が行われているが、結果はさまざま。そこで、厚生労働省第3次
対がん総合戦略研究事業の一つとして、大腸腫瘍患者を対象にアスピリン
を投与する、日本で初めての試験が行われることになった。

アスピリンによる大腸がん予防試験がまもなく開始
http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/news/post_176.html<コメント>
2年間の投与後、2〜3年追跡とのこと。短期間の試験のためはたして
結果はどうでるか?


●2007年5月に、アスピリンによる大腸癌の抑制に関する論文が、NEJMと
ランセットにそれぞれ載った。
Aspirin and the Risk of Colorectal Cancer in Relation to the
Expression of COX-2. N Engl J Med 2007;356:2131-2142
アスピリンの常用により,COX-2 を過剰発現する大腸癌のリスクは低下するが,
COX-2 発現の弱いまたは認められない大腸癌のリスクは低下しないとの
結論が得られたとのこと。

Effect of aspirin on long-term risk of colorectal cancer:
consistent evidence from randomised and observational studies.
Lancet 2007; 369:1603-1613

45歳以上の健康な女性を対象にしたWomen's Health Study WHSでは、
否定的な結果が出ている。
Low-dose aspirin did not prevent cancer in healthy women.
ACP Journal Club. 2006 Jan-Feb;144:8.
Cook NR, Lee IM, Gaziano JM, et al. Low-dose aspirin in the primary
prevention of cancer: the Women's Health Study: a randomized
controlled trial. JAMA. 2005;294:47-55. [PubMed ID: 15998890]

NEJM, Lancet拾い読み
http://square.umin.ac.jp/massie-tmd/clnjc.htmlという過激なサイトを見つけました。とても小気味よい切り口です。
論理の展開が難しくて私には理解出来ないところが多々ありますが。
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マルクシャガール 「Romeo and Juliet」
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n53220157


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by esnoopy | 2007-09-27 00:35 | 消化器科

ジュースでアルツハイマー病のリスク軽減

フルーツジュースや野菜ジュースをよく飲む人は、アルツハイマー病
の発症リスクが大幅に低いことが示された。ジュースを週1回未満
しか飲まない人に比べ、週3回以上飲む人ではアルツハイマー病の
発症率が76%低く、週1〜2回飲む人でも16%低いという。

この知見を報告した米Vanderbiltバンダービルト大学(テネシー州)
医学部助教授Qi Dai博士によると、これは抗酸化物質の中でも特に
強力であるポリフェノールによる効果だという。ポリフェノールは果物や
野菜の皮の部分に含まれ、実を丸ごと絞ればジュースにも含まれる。
これまでアルツハイマー病に関する生化学研究では、脳に形成される
アミロイド-β(ベータ)蛋白(たんぱく)の蓄積に焦点が当てられ、
抗酸化物質がこれを防ぐ可能性について検証されてきたが、抗酸化物質
であるベータカロテンなどには効果が認められなかった。

以下略

(HealthDay News 8月31日)
米医学誌「American Journal of Medicine」2006年9月号に掲載。
http://www.drakahige.com/NEWS/DAILY/2006/2006091104.shtml
<コメント>
この研究はKame Project(カメ・プロジェクト。カメが長寿であることに
ちなんだ命名)というそうで親近感を持ちますね。
この調査はおよそ2,000人というある程度の母集団を10年間追跡して
わかったもので、被験者の集団が大きいこと、また長期に及んでいること
から、調査結果は信頼性が高いと考えられます。
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高山辰雄(文化勲章文化功労者) 静物画12号
http://page19.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x22795992

野菜ジュースがアルツハイマー病予防に効果
http://www.yukan-fuji.com/archives/2005/07/post_2872.html
<コメント>
2005.7にすでに同様の報告が国際学会でされています(南フロリダ大学
の研究チーム)。上記のニュースは米Vanderbiltバンダービルト大学
(テネシー州)ということなので別の研究の模様。
このサイトではポリフェノール効果、カロチノイド効果についても書かれて
います。


アルツハイマー (2)—ブレイン・フード
http://www.wakagaeri.com/library/navi/contents/0692.html
アルツハイマー病、脳血管障害などの原因究明と予防薬や治
療薬の開発
http://resweb2.jhk.adm.fukuoka-u.ac.jp/FukuokaUnivSeedsPdf/3350/SEEDS.pdf?P=2007-09-03%2002:07:11
(アルツハイマーに関してはいろいろの食品が取り沙汰されています。)

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by esnoopy | 2007-09-26 00:42 | その他

慢性腎不全患者の蛋白制限は本当に有効か?

今や腎臓病の領域はCKD一色です。
当地での毎月のようにCKDに関する研究会が開催されています。
また心腎連関もトピックスです。
なんだか腎臓病学会と高血圧学会と循環器学会と糖尿病学会
の相乗り、もしくは相互乗り入れの感があります。
開業医が腎不全患者に直面して一番困惑するのは食事指導です。
蛋白制限が有効と従来教えられ、そのままそのことを信じていれば
何の問題も起きません。
蛋白制限は無効かも知れないという雑音(?)を耳にした途端、
自分の食事指導は正しいのだろうか、患者さんの食事の楽しみを
無駄に奪ったりしてないだろうかと悩んでしまうのです。

さて、2007年7月に入手した「CKD診療ガイド」には「蛋白質摂取制限
(0.8〜0.6g/kg/日)はステージ3以上においてCKDに有益である」
と明記されています。
病期3は換算GFR値30〜59mL/分/1.73㎡に相当します。裏を返せば
病期ステージ1、2では蛋白制限は不要ということにもなります。

たまたま昨日「日本医事新報No.4352 2007.9.22」が郵送
れてきました。
「腎不全の食事療法−最近の知見」という総説(p53〜58)が載って
いましたので読んでみました。
例によって1982年のBrennerらの「hyperfiltration theory
(糸球体過剰濾過仮説)」の紹介から始まっています。
しかし、その後の話の展開がどうも歯切れが悪いのです。

少し紹介させていただきます。

「米国ではMDRD研究(Modification of Diet in Renal Disease Study)
で、低蛋白食の臨床的効果が疑問視された。
Levey AS,et al:Am J Kidney Dis27:652,1996

しかし、最近のメタアナリシスではその有用性を認める趨勢もある。
Pedrini MT,et al:Ann Intern Med124:627,1996」

あれっ、最近といっても10年以上前です。

「腎不全保存期治療としての低蛋白血症の有用性に関しては、
文献的には肯定的意見と否定的意見がある。Johnsonは、蛋白制限の
臨床的研究では有効性が証明されないと結論している。
Johnson DW:Intern Med J34:50;2006」

えっ。
昨年の新しい論文でこんな結果が。

しかし、医事新報の総説では
「腎機能悪化阻止には蛋白制限、塩分制限などの食事療法が最も
重要である」
と4つある結論の最初に書かれている。

図5として「食事療法による腎機能の変化」という自験例が出されて、
腎機能悪化速度が蛋白0.7g/kg/日未満で有意に遅くなるとしているが、
SDかSEか分からずt検定の結果も書かれていない。一見して有意差は
いようにみえるのですが。


腎臓病学会としては食事療法の限界は重々分かっていながら、
CKDという新しい概念で、ACEI,ARBなどの降圧剤やスタチン系薬剤
による治療に活路を見い出そうとしているといったら怒られてしまいますね。

腎臓病学会は低蛋白食の有用性のエビデンスをきちんと示して
いただきたい。
すでに公表してみえればごめんなさい。

追記
日本医師会雑誌 平成18年3月号の「(特集)慢性腎疾患」では
食事療法にはほとんど触れられていません。
実際に食事指導を担当する実地医家にとってはまさに
隔靴掻痒です。

CKD診療ガイド
http://wellfrog.exblog.jp/6716781/
CKD診療ガイド2
http://wellfrog.exblog.jp/6719821/

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http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b69135538
≪ ブラジリエ ≫  パリジェンヌ

他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室  http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed
(循環器科関係の専門的な内容)
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by esnoopy | 2007-09-25 00:31 | その他

某製薬メーカーに物申す

以前、某製薬メーカーの(今をときめく範疇の)降圧剤の広告
について書きました。

井蛙内科開業医/診療録 : 右と左(2007.8.17)
http://wellfrog.exblog.jp/6725043/

Medical Tribune 誌に2面を使った派手な広告で心臓を含めた
大血管をカラフルに載せたものです。

医学的に問題になる大腿動脈と大腿静脈の位置関係の誤りが
あったので担当MRを呼んで本社学術課に連絡するようにしました。
しばらくして、当社の間違いであったので以後この広告は中止
するとの回答でした。

普段左足だけがむくむ患者さんには、「解剖学的に左右の血管の走行
が違っているのが原因ですよ」と説明するわれわれ医師にとって
とても大切なポイントです。
この広告で間違った知識を持たれる若い医師もいると思います。

さて件(くだん)の広告は1か月ぐらいは続きましたが、9月初めを
最後に少し地味目な広告に一新されました。

話はそこで終わったと思っていたのですが、昨日郵送されてきた
日本医事新報No4352 2007.9.22に何とその広告が復活して
いるのです。
上記のMedical Tribune 誌だけだと思っていた広告が今度
はより多くの読者がいるどろうと思われる医学雑誌に遠隔メタ(転移)
していたのです。
良性だと思っていたのが悪性だったことがこれでわかりました。

今回は某大学の某教授の名前も出ていました(監修?)。
ご本人に迷惑がかかると思いますし、監修の責任があるとしたら
とんだ恥さらしです。

大人気ないと思って今までは控えてきましたが、抗議を含めて図を
転載させていただきます。

クレーマーと思われるかも知れませんが、広告とはいえ事実を曲げた
情報提供は製薬メーカーの姿勢として問題があります。
苦情を受けながらも広告を続けることは確信犯ということになります。
ましてや医師に向けての広告ということはわれわれ医師を愚弄することに
他なりません。

著作権の問題があるのなら製薬メーカー名を入れておわびのブログを
再アップします。

製薬メーカーには営業所長を通して再度申し入れをします。

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by esnoopy | 2007-09-23 08:00 | 循環器科

片頭痛とトリプタン製剤

きょうは片頭痛についてお話させていただきます。

片頭痛についてはすでに十分理解されていることと思いますが、概念を整理される
方は以下のサイトをクリック願います。

片頭痛
http://minds.jcqhc.or.jp/G0000061_0027.html
(頭痛ガイドライン。これ以上詳しく書かれたサイトはないと思います。
「次のページへ」もクリックして下さい)
片頭痛対策編
http://homepage2.nifty.com/uoh/hosp/01taisaku_mig.htm

さて、昨日GSK社から「イミグラン」の「使用上の注意改訂のお知らせ」が
ダイレクトメールが送られて来ました。
トリプタン製剤は現在「マクサルト」「レルパックス」「ゾーミッグ」「イミグラン」
とありますが、たまたま改訂が送られて来たことと投与法が3種類あるという
ユニークさから「イミグラン」をとりあげてみます。
他意はありませんので誤解のないようにお願いします。
誹謗中傷のつもりも全くありませんので悪しからず。

主な改訂内容としては2つです。
まず第1にセロトニン作用の増強に関連する記述が変更されました。
第2に若干の副作用の追加がありましたがここでは省略します。

改訂理由からの抜粋
本剤と選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を併用した場合には、
セロトニン作用が増強し、脱力感、反射亢進、強調運動障害等がみられることがある
旨記載し、注意喚起をしておりました。この度、これらの個々の事象について
「セロトニン症候群」として一部表現を改め、さらにSSRIの薬剤の例示として
塩酸セルトラリンを追記いたしました。
またセロトニン・アドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)についても追加記載しました。

<コメント>
この「セロトニン症候群」という記載は他のトリプタン製剤にも共通の改定事項で、
「イミグラン」だけではありません。

改定前
フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
パロキセチン(パキシル)
改定後
フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
パロキセチン(パキシル)
セルトラリン(ジェイゾロフト)
ミルナシプラン(トレドミン)

ここで「セロトニン症候群」の紹介です。同じく「お知らせ」からです。

セロトニン症候群の臨床症状は、下痢・腹部膨満感などの消化器症状、不安・焦燥・
錯乱・せん妄などの精神症状の変化、振戦・ミオクロヌスなどの筋のトーヌスに関係
する症状、発汗・血圧変動・頻脈などの自律神経症状、意識障害、発熱など多彩な
臨床症状からなる。

「Sternbachの診断基準」というのがあるようです。
http://pidbgtsv.ps.noda.tus.ac.jp/fukusayouDB/SS/sindankijun/Sternbach.htm
セロトニン症候群
http://pidbgtsv.ps.noda.tus.ac.jp/fukusayouDB/SS/SSmain.htm

さて、もうひとつの「イミグラン」の話題は何といっても自己注射の申請中
ということです。
個人的には高血圧の方が自己注射で事故を起こす懸念や点鼻液があることからも
この動きには賛成しかねます。
何か起これば「自己責任」ということなのでしょうか。
ある情報筋からは群発頭痛の患者さんの組織からの強い要望ということですが
真偽のほどは確かではありません。
厚労省の良識ある判断に期待したいところです。

ブログでは、認可を待ち望む患者さんの生々しい書き込みが数多く見られます。
正しい使用法や注意事項を十分理解されていることを祈るばかりです。
当院では自己注射を希望される方は、他の医療機関に回っていただくつもりでいます。
(トリプタン製剤の群発頭痛への保険適応拡大を厚労省はまず再考する必要があります。)
<参考>
群発頭痛
 これは大変な頭痛であるが、問診で診断がつく。頭痛大学で有名な間中先生の説に、「7つの1」というものがあり、それは「1年に、1回、約1カ月間続く激しい頭痛発作で、1日に(その発作は)1回、約1時間続き、痛みとしては1側の目玉の奥が抉られるような耐え難いもの」である。決まった時刻におこる頭痛でもある。
 群発頭痛の治療には、Sumatriptanの皮下注射が現在最良の手当てであり、同時に100%酸素吸入(6~7litter/min)も用いる。点鼻剤は錠剤よりは人気があるが効果は人によって異なる。またZolmitriptanの錠剤は文献では有用とされる。しかし保険適用があるのは、Sumatriptanの皮下注射のみ。
実地医家のための頭痛診療のコツ
http://www.hhk.jp/info/kenkyu/060705.htm


片頭痛日記
http://blog.so-net.ne.jp/delta16v/2007-01-30
●このブログの方はGSKに電話され、
「イミグランの自己注射薬は昨年(H18)夏に厚生労働省に申請済み。片頭痛の
患者団体と日本頭痛学会からも認可の要望書が提出された。」という回答だった
ようです。
●市町村によって多少異なるものの、イミグランを含むいわゆる「頓服薬」は
たいがい月に10回分が保険適用の限度。
社会保険においてはきちんと個人をトレースしており、複数の病院を回って
月10回分を超える薬を集めた場合はそれが把握され、「今後そういうことをした
場合は超過分について保険対象としない」旨の注意書が送付される。
・・・・知らなかった。患者さんの方が詳しい。
<追記>
片頭痛に関しては実に多くの方がそのつらさをブログに具体的に書いてみえます。
医療関係者は、これらを通してその実態を把握する必要があります。
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他にも片頭痛に関するこんなサイトがありました。
片頭痛薬が効く場合も : 医療ルネサンス
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20060808ik01.htm
「片頭痛性めまい」
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/soudan/20070610ik01.htm


循環器系の話題は
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一般の方または患者さん向きの話題は
「ふくろう医者の診察室」 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
でとりあげています。


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by esnoopy | 2007-09-22 00:42 | その他

世界アルツハイマーデー

今日9月21日は世界アルツハイマーデーです。
1994年のこの日、英国エジンバラで国際アルツハイマー病協会がWHO
の後援を受けて宣言したとのこと。

日本では、この日に関する活動の中心的役割は、社団法人認知症の人
と家族の会(国際名:日本アルツハイマー病協会)が果たしています。

参考資料
エーザイ マンスリーDニュース  2007.10

2007年世界アルツハイマーデー記念 第7回もの忘れフォーラム
http://www.asahi.com/ad/clients/monowasure/index.html
社団法人認知症の人と家族の会
http://www.alzheimer.or.jp/jp/
認知症の人と家族の会代表理事高見国生さん
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000140610230001

認知症なんでもサイト
http://www2f.biglobe.ne.jp/~boke/boke2.htm(医師開設のサイト。国内/国外の再診情報が紹介されています。)
認知症 初の総合研究
アルツハイマー病原因 厚労省、来年度から
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20070826-OYT8T00089.htm?from=goo
発症遅らす?プログラム
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20061002ik05.htm?from=goo
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J トレンツ リャド版画「バガテルの湖
http://page14.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s68775797


<アリセプト添付文書改訂>
周知のように
高度のアルツハイマー型認知症患者には、5mgで4週間以上経過後、
10mgに増量する。
という改訂が2007年9月付でありました。

「軽度及び中等度の」が削除され、「痴呆」が認知症に改訂されています。
http://www2.eisai.co.jp/di2/NO/ART_T-FG_NO_0709.pdf
10mg/日投与では、消化器系副作用に注意が必要とのことです。
当院担当のMRも嘔吐による誤嚥性肺炎には注意して下さい、
というコメントでした。
(個人的には、寝たきり高齢者での服用による嘔吐に伴う窒息が心配です。)

相変わらずウイークリー包装のみで10錠単位の包装はありません。

製薬メーカーはどこを向いているのか
target="_blank">http://wellfrog.exblog.jp/6825637/
添付文書ってどうなってんだろう?
http://wellfrog.exblog.jp/6658308

FDA(米国食品医薬品局)から「アリセプト」の高度アルツハイマー型痴呆の効能・効果追加承認を取得
http://www.fukushi.com/news/2006/10/061016-a.html
(H19.9.25追加しました。)


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by esnoopy | 2007-09-21 00:15 | その他

プラセボ(偽薬)って?

プラセボって「耳たこ」の言葉です。
最近は臨床試験が目白押しです。
これらの試験の解釈にはプラセボの正しい把握
がかかせません。

最近になって科学的にアプローチした論文(Scientists Unlock
Secrets of the 'Placebo Effect')が出て話題となったようです。
この論文については後で紹介します。

まず最初はプラセボの復習からです。

プラセボとは
「プラセボとはラテン語で、「私は満足するでしょう」という意味です。
1785年に、プラセボという言葉が「ありふれた方法あるいは薬」とし
て初めて医学辞典に載りました。この辞典の2回改訂された後の版
は、プラセボは効果も害もないらしい「気休め薬」となりました。
現在では、プラセボ(偽薬)による効果には良いものも悪いものも
両方あることが知られています。」
プラセボとは何か「メルクマニュアル家庭版」
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec02/ch010/ch010c.html?qt=プラセボ%20&alt=sh
1955年に米国Harvard大学のH. K. Beecher氏が、プラセボ効果
を検証した論文を発表して以来、広く世間に知られるようになりました。

プラセボ(placebo;プラシーボともいいます)とは、薬の成分が入っ
ていなくて薬理作用のないものです。
そしてプラセボ効果とは、患者自身効果があると思い込むことにより、
偽薬を投与しても実際に効果が認められる現象のことをいいます。
このプラセボ効果には2つの要素がかかわっています。
一つは薬の服用による楽観的な結果の期待(被暗示性ともいう)と、
二つ目は自然発生的な変化です。
人間は治療しなくても自然に良くなることも、悪くなってしまうこと
もあります。
プラセボの服用後に自然に変化が起こった場合、それが良い結果
だからとプラセボをほめることも、逆に悪い結果についてプラセボを
非難することも出来ません。

プラセボ効果は心理的な要因が大きいものですから、全ての人
がプラセボに反応するとは限りません。薬や医師、看護師、病院
に対して肯定的な意見をもつ人は、否定的な意見をもつ人より
プラセボに好ましい反応を示す傾向があります。
要するに個人差があるのです。

大脳皮質が関与している症状(特に疼痛)はプラセボによる影響
を受けやすいとされています。

そして臨床の現場では、プラセボは2つの使われ方をします。

一つは、実際に臨床で使われるものです。
例えば、不眠を訴える患者が引き続いて催眠薬を希望する
ような場合に、薬の連用による薬物依存になることを防止す
るため、プラセボを与えることがあります。
この場合、患者が医師と薬に対して信頼感をいだいている
ことが大事なことになります(そのことは普通の薬を飲むとき
でも同じことが言えます。効くと思って飲むのと、効くわけない
と思って飲むのとでは効き方が違ってきます)。

もうひとつは新薬の臨床治験の際、実際の薬の効果を正確
に調べるために、プラセボ薬と実際に薬が入っているものとで
比較して薬効などを調べるというものです。
二重盲検試験によっては、プラセボを服用した参加者の
50%が改善を示すことがあるといわれています。
このような場合には実薬の有効性を立証することは困難
となります。

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シャガール 「Circus Fan Dncer」
http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b81464163


さて先ほどお話した論文の紹介です。
「プラセボ効果」のメカニズムが明らかに

「プラセボ(偽薬)効果」を引き起こす脳の領域が側座核(NAC)にあることが米ミシガン大学(ミシガン州アナーバー)のDavid J. Scott,氏らの研究によって明らかにされ、医学誌「Neuron」7月19日号で報告された。
Scientists Unlock Secrets of the 'Placebo Effect'
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=606504

「プラセボ効果」のメカニズムが明らかに
http://www.drakahige.com/NEWS/DAILY/2007/2007073004.shtml
(日本語訳が見れます。)
衝動を抑える脳の場所!?
http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/1850/brainnews_09.html
線条体
http://ja.wikipedia.org/wiki/線条体
プラシーボとプラシーボ効果について
http://www.page.sannet.ne.jp/onai/Healthinfo/Pracebo.html
プラセボ
http://www.ffortune.net/spirit/sinri/placebo.htm
プラセボ(偽薬)って?
http://d-inf.org/drug/placebo.html
プラセボとは?
http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/021024html/index_2.html


医師と患者とくすりの不思議
http://www.fuanclinic.com/byouki/a_20.htm
Is the Placebo Powerless?— An Analysis of Clinical Trials Comparing Placebo with No Treatment
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/344/21/1594
(NEJM誌に掲載された論文。130の論文を検討した結果、プラシーボ効果
について否定的と結論付けた。)
ホメオパシーの効果はプラセボ効果と同一
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20050902hj001hj
ホメオパシー(同種療法)の臨床的有益性は、プラセボ(偽薬)効果と
同じものに過ぎないとする研究報告です。
「Lancet」2007年8月27日号に掲載。


循環器系の話題は
「葦の髄から循環器の世界をのぞく」 http://blog.m3.com/reed/
一般の方または患者さん向きの話題は
「ふくろう医者の診察室」 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy               でとりあげています。
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by esnoopy | 2007-09-20 00:25 | その他