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高齢者骨折予防にビタミンD

高齢者の骨折予防にビタミンDが有効
3 件のランダム化比較試験

〔米オハイオ州クリーブランド〕 骨量減少だけでなく,転倒とそれによる骨折を予防するための高齢女性向けビタミンD補給効果について,オーストラリアとフィンランドから 3 件の研究が発表された。

複合的な危険因子の存在示唆
 
<span style="color:rgb(0,0,255);">チャールズ・ガードナー卿病院(オーストラリア・ネッドランズ)のRich-ard L. Prince博士らは,転倒に対するビタミンD補給の効果を検討するため,女性302例(70?90歳)を対象に,オーストラリアのパースで 1 年にわたる研究を行い,その結果をArchives of Internal Medicine(2007; 168: 103-108)に発表した。

同博士らは,この研究の実施背景を
毎年,65歳以上の高齢女性の約 3分の 1 が転倒を経験しており,そのうち 6 %が骨折している。さらに,高齢者では転倒することへの恐怖が大きな問題となっている」と説明している。

この研究では,被験者の抽出に当たり,ビタミンD値が研究対象地域における中央値(24ng/mL)より低いこと,転倒歴があること,クエン酸カルシウム(Ca)1,000mgを毎日摂取していることを条件とした。
被験者を半数ずつ,ビタミンD2 (エルゴカルシフェロール)1,000IUの摂取群とプラセボ群にランダムに割り付けて,6 週間にわたって転倒に関するデータを収集した。
 

試験中に 1 回以上の転倒を経験したのは,ビタミンD2群の80例(53.0%)に対し,プラセボ群では95例(62.9%)であった。
転倒の危険因子である身長の調整後では,ビタミンD2 は転倒が多数回あった被験者には効果が見られなかったものの, 1 回以上転倒するリスクを19%軽減した。
同博士らは,この結果から複合的な転倒危険因子があるものと見ている。
また,ビタミンD2 群のうち,Ca摂取量が多い被験者の転倒リスクは,天候によりリスクが高まる冬季・春季でも23%低下し,夏季・秋季と同レベルであった。


定期トレーニングとの相乗効果で転倒予防
Prince博士らは別の研究で,ビタミンD2 摂取に対するランダム化対照二重盲検比較試験を行い,Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism(2007; オンライン版)に発表した。
これは,女性(70?80歳)における大腿骨骨密度に対するCa補給の相対的な摂取効果を 1 日1,200mgのCa摂取群(ビタミンD2 1,200mg/日またはプラセボ追加)と対照群にランダムに割り付け,5 年にわたり評価したものである。
その結果,ビタミンD2 群では研究期間を通して骨密度が一定に保たれていた一方で,3 年または 5 年経過後のCa単独の摂取効果については,対照群と差は認められなかった。

さらに,タンペレ大学病院(フィンランド・タンペレ)外傷・筋骨格外科・リハビリテーション部整形外科・外傷科の研修医Teppo L. N. Javinen氏らが同様の研究を実施し,BMJ(2008; 336: 124-126)に発表した。
同氏らは,骨折リスク評価における骨密度の適用と精度について疑問を投げかけており,高齢患者に対する重度骨折の予防には,骨粗鬆症の有無よりも転倒リスクに注意を払うよう,医師に推奨している。

同氏らは,転倒予防法として,ビタミンDやCaの摂取に加えて,筋力トレーニングや平衡性トレーニングを定期的に行うことを勧めている。
出典 Medical Tribune2008.3.20
版権 メディカル・トリビューン社



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by esnoopy | 2008-03-27 00:14 | 骨粗鬆症