タグ:腹腔鏡下噴門形成術 ( 1 ) タグの人気記事

胃食道逆流症と腹腔鏡下噴門形成術

肥満の有無は予後に影響を及ぼさず 
東京慈恵会医科大学外科学講座の坪井一人氏らは,胃食道逆流症(GERD)に対する
腹腔鏡下噴門形成術は,「body mass index(BMI)30以上の肥満患者では
手術時間の延長と術中出血量の増加傾向は認められるものの,重篤な合併症もなく,
再発率も非肥満症例と同等であることから,安全に施行可能と考えられる」と報告した。


肥満では手術時間のみが延長

現在,腹腔鏡下噴門形成術はGERDの標準術式として確立しているが,肥満はGERD
の増悪因子の 1 つと考えられており,肥満GERD患者の手術では腹腔内脂肪の増加
が視野不良を来し,手術難度が増すと一般的に捉えられている。

このため坪井氏らはBMI 30以上の肥満を有するGERD患者で,手術関連因子や術後
経過などを非肥満GERD患者と比較した。

対象症例は1996年 6 月~2007年 5 月に腹腔鏡下噴門形成術を施行したGERD症例
170例(男性104例,女性66例,平均年齢53.2±15.7歳)。

このうちBMI 30以上の肥満GERD患者は11例で,残りの非肥満GERD患者159例との
間で病態,術式などの患者背景に有意差は認められなかった。

手術時間は肥満GERD患者185.7±36.1(140~280)分,非肥満群155.7±47.3
(70~303)分と,肥満症例で有意な手術時間の延長が確認された。

一方,術中出血量は肥満GERD患者65.5±140.8mL,非肥満GERD患者53.7±327.3mLであり,肥満GERD患者で増加傾向を示したが,統計学的に有意差
はなかった。

術中合併症は肥満GERD患者では食道損傷 1 例のみであり,非肥満GERD患者では
横隔膜脚損傷 4 例,胃壁損傷 2 例,気胸,食道損傷がともに 1 例ずつ発生したが,
両群とも開腹術へ移行した症例はなく,術後の食道炎再発率に関しては,肥満GERD
患者で9.1%に対し非肥満GERD患者で8.8%と,統計学的に有意差は認められ
なかった。

同氏は「検討前は肥満の有無で手術成績に差が認められると予想していたが,実際
には手術時間以外に明確な差は認められず,腹腔鏡下噴門形成術の安全性の高さ
が示された」と述べた。


<番外編>■ 
<長寿医療制度> 新保険証未着、全国で6万件超 大阪で最多1万6000件
今月スタートした長寿(後期高齢者)医療制度の保険証が届かないケースが多発している問題で、対象者に届かずに自治体に返送された件数が全国で約6万件(推定含む)に上ることが9日、毎日新聞の調べで分かった。
担当窓口には苦情が殺到し、保険料の誤徴収などのミスも相次いで発覚している。新制度は開始当初から混乱が続いている。

新制度の対象は、75歳以上と、65~74歳の障害認定を受けた計約1300万人。
多くの自治体が保険証を郵送する際、本人の手に確実に届くよう「転送不要」とした。
このため住民票の届け出と異なる場所に住む対象者らに保険証が届かず、自治体に返送されるケースが多いとみられる。


都道府県ごとに制度を運用する後期高齢者医療広域連合などに取材した結果、未着分は計6万3469件に上る。
都道府県別では、大阪府が1万6000件で最多。神奈川県1万3700件、愛知県9450件、東京都7600件――が続く。
未着を把握しているが、集計できていない県も多数あった。

秋田県の広域連合によると、対象者から「中身を確認せずに捨てた」との申告があった。福島市でも「ダイレクトメールと勘違いし捨てた」というケースがあり、制度周知が徹底していなかったことがうかがえる。

制度自体への苦情も多い。
75歳以上の高齢者の負担増になるケースもあるため、「年寄りに死ねというのか」(福岡)、「『消えた年金』問題が解決していないのに、年金から徴収するとは何事か」(長崎)などの抗議が寄せられている。

各広域連合は電話増設などをして対応しているが、追いつかないのが現状だ。
長野では3月中旬、電話回線を4回線から7回線に増設した。
千葉は1日以降、電話が一日中鳴りっぱなしといい「職員3人で対応しているが間に合わない」と悲鳴を上げている。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/news/20080410ddm041010168/
出典 毎日新聞 2008.04.10
版権 毎日新聞社

<コメント>
予想どおりのドタバタです。
得体のしれない「広域連合」という組織も不気味です。
どんな人がやっていてどこからお金がでているのでしょうか。
調べるのも面倒くさいことですが。

広域連合 http://www.soumu.go.jp/kouiki/kouiki1.html

■ 新たな保険証がないまま受診すると、いったん医療機関の窓口でかかった医療費の全額支払いを求められる。
新制度の窓口自己負担率はこれまでと同様、原則1割だが、新しい保険証がないため突然高額な医療費を請求され、支払いに困るケースもあった。

こうしたトラブルが各地で相次いだことを受け、厚労省は、国民健康保険証など、高齢者が3月まで利用してきた保険証を当分の間「代用」として使えるようにすることを決め、こうした古い保険証で受診しても、原則1割負担とするよう医療機関に要請した。
古い保険証も持っていない人には、運転免許証など住所や生年月日を確認できる書類があれば従来通りに受診できるようにする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080410-00000971-san-soci


<コメント>
「医療機関に要請」?
私は要請された覚えはありません。
一方的な通達のはずですが、「古い保険証でも1割負担」というのは、従来からの保険証提示確認によって保険診療が始まるという不可侵の大原則を自ら破っていませんか?
正式な通知が今日にでも医師会からわれわれ日本医師会会員に届くんでしょうか?
それがなければ「要請」ではありません。
9割分の回収不能が生じたとき泥をかぶるのは医療機関ですか?
なぜ医療機関が尻拭いをさせられるのですか?
4月中に患者が新保険証を持って来院しない場合、4月分の保険請求はどうなるんですか?
昨夜の報道ステーションの古館も、医療側の困惑は一切伝えませんでした。


<参考ブログ>
旧保険証も有効?
http://blog.m3.com/BH/20080411/2
お気楽な厚労省官僚たち
http://blog.m3.com/BackToTheStreet/20080410/1

同じ考えの先生がいて意を強くしました。

まったくもって厚労省ってのは・・・
医師会もなにやってんだか・・・

他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
[PR]
by esnoopy | 2008-04-11 00:08 | 消化器科