2007年のノーベル医学生理学賞受賞者が発表されたというニュースはもう既に皆様ご存知の通りです。
ニュースのウェブは将来アクセス出来なくなるためドキュメントしておきたいと思います。 さて昨日は「インスリン発見を1ドルで売ったバンティング」というタイトルで1923年にノーベル医学生理学賞を受賞したバンティングにまつわるエピソードを奇しくも紹介させていただきました。 http://wellfrog.exblog.jp/d2007-10-09 「奇しくも」というのもこの時期にノーベル賞の発表があることを知らなかったからです。 まさに偶然のタイミングだった訳です。 そしてもう一つ。 実は私にとってのもう一つの偶然があります。 それは今、「脳卒中ラット(SHRSP)」「高血圧自然発症ラット(SHR)」を開発された家森 幸男先生の著作を読んでいるところだったからです。 今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 家森幸男 著 生活人新書 日本放送出版協会 発行 ISHスペシャルインタビュー 高血圧診療の温故知新◆家森 幸男氏 脳卒中発症ラットを開発、予防に生かす http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/ish2006pre/interview/200609/501402.html 2007年ノーベル医学生理学賞受賞者3人の横顔 2007年のノーベル医学生理学賞は、特定の遺伝子の機能を失わせた「ノックアウトマウス(knockout mice)」の作成に成功したマリオ・カペッキ(Mario Capecchi、米国)、オリバー・スミシーズ(Oliver Smithies、米国)、マーチン・エバンス(Martin Evans、英国)の3氏に贈られることが決定した。 マウスの胚(はい)性幹細胞の遺伝子を操作して、ヒトの病気を複製した実験用マウスを作成する方法を発見した功績が認められた。ノックアウトマウスは実験用モデルとして、アルツハイマーやガンの原因解明や新薬の実験などに利用される。 この発見は専門的には「ジーンターゲッティング(gene targeting、遺伝子を標的とすることの意」と命名されているが、通常は「遺伝子ノックアウト」と呼ばれる。 エバンス氏(66)は授賞に、「子どものころからの夢がかなった」と喜びを語った。 ナイトの称号を持つエバンス氏は、英カーディフ大学(Cardiff University)生物科学研究所の所長で教授(哺乳類遺伝学)も務めており、「英国の研究がこういう形で評価されたことをうれしく思う。科学分野で最高の栄誉を受け大変幸せだ」と語った。 (エバンス氏:マウスの胚性幹細胞という様々な組織に成長できる万能細胞を開発した。) イタリア生まれのカペッキ氏は米ユタ大学(University of Utah)の教授(人類遺伝学・生物学)で、6日に70歳の誕生日を迎えたばかり。授賞は「この上ない栄誉だ」と語り、今後の抱負を述べた。 「現在の生物学研究はすべてマウスを使っている。今後は、この技術をマウス以外の生物にも応用できるかどうか研究したい。ヒトの免役システムはどうやって病気と闘っているのか。生物間で免疫システムの働きに違いはあるのか、違いがあるとしたら、それはどのようなものか。そういったことを解明していきたい」 カペッキ氏は第二次世界大戦中、故郷イタリアのベローナ(Verona)で母親がナチスの秘密警察に逮捕され、ダッハウ(Dachau)の強制収容所に送られたため、路上で物乞い生活を強いられた。 英国生まれのスミシーズ氏(82)は、幼いころ漫画で読んだ発明家にあこがれて研究者になったという。現在は米ノースカロライナ大学(University of North Carolina)の教授(病理学)。 (カペッキ氏とスミシーズ氏:細胞内の特定の遺伝子の機能を止める技術を開発。) 目下、腎臓の機能を研究しており、受賞の理由となった研究を利用して、遺伝子を矯正しヒトの治療に役立たせたいと語った。 2007年10月09日 18:28 http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2295439/2225047 What is gene targeting? http://ko.cwru.edu/services/targeting.html Gene targeting http://en.wikipedia.org/wiki/Gene_targeting (wikipediaに早くも2007年のノーベル医学生理学賞受賞者3人が紹介されています。) Knockout mouse http://en.wikipedia.org/wiki/Knockout_mice Knockout Mice http://www.genome.gov/12514551 マウスおよびラット系統の命名法に関する規則と指針 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jalas/pdf/iczn.pdf 生殖研究モデルラット http://reproduction.jp/jrd/jpage/vol48/480201.html (自然発症ミュータント、人工的誘発ミュータント、さらには育種開発された疾患モデルについてもポジショナルクローニングあるいはポジショナル候補遺伝子探索法により、表現型(疾患)を逆の方向から遺伝子に結びつけることができる。ゲノム解読情報と遺伝解析ツールの整備は、主たる原因遺伝子のみならず修飾遺伝子の同定をも可能にするであろう。そこで、今、古くて新しいテーマである「疾患モデルラットの開発」が見直されるようになったのである。) 審査員によると、ノックアウトマウスは実験用モデルとしてアルツハイマーやガンの原因解明や新薬の実験などに利用される。 http://page12.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p83775337?u=;meiseiitou60 現在では、マウスの遺伝子のほぼ半数に当たる一万の遺伝子についてノックアウトマウスがつくられ、遺伝子の機能を調べる方法として定着。ヒトの病気のモデルマウスも約五百以上できており治療法開発や生命科学の基礎研究に欠かせない実験手法となっている。 がん研究に不可欠 【勝木元也・自然科学研究機構理事(発生工学)の話】遺伝子の働きを個体レベルで見えるようにした、飛び抜けてオリジナリティーの高い研究をした三人だ。特定の遺伝子をつぶすノックアウトマウスは、免疫学や神経学、とりわけがんの研究では、なくてはならないものだ。画期的研究で、みんなこの三人がもらうと予想していた。(今回の受賞は)遅かったぐらいだ。 http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2007100902054891.html 朝日新聞 朝刊 2007.10.9 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed (循環器科関係の専門的な内容)
by esnoopy
| 2007-10-10 00:49
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