1月12日と13日の2日間、NHKで新型インフルエンザの特集をやっていました。
先生方もご覧になった方も多いのではないかと思います。 数日後にはNHKサイトからも消えてしまうと思いますのでまずは番組のあらすじを紹介させていただきます。 シリーズ 最強ウイルス 第1夜 ドラマ 感染爆発~パンデミック・フルー 008年1月12日(土) 午後9時00分~10時29分 総合テレビ 2008年11月。日本海に面する寒村で「H5N1型新型インフルエンザ」の患者が相次いで確認された。東京・港川区の大澤病院副院長・田嶋哲夫(三浦友和)は、そのニュースを食い入るように見つめていた。その村はかつて田嶋が捨てた故郷・与田村だったのだ。画面には訣別した父・石五郎(佐藤慶)が村の医師として必死に診察にあたる姿が写っていた。 一方、いち早く与田村にとんだ感染症予防研究所の奥村薫(麻生祐未)は感染源らしき木造船を与田村の海岸で発見する。村を徹底的に封じ込め、根絶を図る政府。しかし、予想もしない形で包囲網は破られ、東京でついに1例発覚。“最強ウイルス”の名にふさわしく、新型インフルエンザは信じられないスピードで東京中に蔓延。社会システムの停滞、モラルの低下、医療現場の崩壊…。ウイルスに侵された人々が行き場をなくす中、田嶋は自分の病院に新型インフルエンザの患者を受け入れることを進言する。 殺到する患者たちを次々と診察する田嶋だが、病院はあっという間に患者であふれかえる。そしてベッドも足りなくなってしまったとき、出産を間近に控えた重症の女性(占部房子)が運び込まれてくる。しかし病院に数台しかない人工呼吸器は全て塞がっていた。田嶋は大きな決断を迫られる――。 ※港川区、与田村は架空の地名。 http://www.nhk.or.jp/special/onair/080112.html シリーズ 最強ウイルス 第2夜 調査報告 新型インフルエンザの恐怖 2008年1月13日(日) 午後9時00分~9時53分 総合テレビ 肺や気管だけでなく全身の臓器に感染、そして死…。 世界を震撼させている、あの新型インフルエンザの世界流行が秒読み段階に入った。「爆弾の導火線に火がついた状態。『もしも』ではなく、時間の問題だ。」と専門家たちは警告を発している。 厚生労働省は日本の死者数を64万人と試算しているが、日本だけでも200万人、世界中で1億人を超えると指摘する専門家もいる。 番組では、新型インフルエンザ発生の可能性が極めて高いとされるインドネシアでの取材をもとに、危機はどこまで迫っているのか、その時どんな事が起きるのかを詳細に描き出す。 また、どこかの国で新型インフルエンザウイルスが出現すれば1週間で全世界に拡大、未曽有の悲劇が人類を襲うことになる。ひとたび日本国内に入れば、だれも免疫を持たないため、瞬く間に感染が広がり、医療機関、交通機関、食料供給など社会は大混乱に陥る危険性がある。私たちはどんな対応を取ればよいのか、医療現場や行政の備えはどこまで進んでいるのか、国内外の対策を徹底的にチェックし、残された課題や日本のとるべき道を提示する。 http://www.nhk.or.jp/special/onair/080113.html <コメント> 国(厚労省)の愚策に勤務医も開業医も疲弊しています。 私自身、(その前に医師としてですが)内科医でありながら新型インフルエンザが流行(パンデミック)した場合、積極的に治療に取り組むかというとクエスチョンです。 もっとも無床診療所の一開業医では、診断もつけれませんし、治療についても無力です。 感染拡大を防ぐ術(すべ)もありません。 何より診察すること自体が怖いのです。 東京都の、ある区の医師会の会員の意識調査をテレビでやっていましたが同じような見解でした。 これだけ医療現場を荒廃させた政府の思い通りに我々医師が動くとでも、彼らは思っているのでしょうか。 私自身、政府から何の補助金も受けていませんし、保護も恩恵も受けているという実感もありません。 医師としてはこの考え方は間違っているはずなんですが、この感情が先にたってしまいます。 現時点で政府からも日本医師会からも、われわれ医師会員に対して新型インフルエンザ流行時の具体的対処法の積極的な指示は何もありません。 私自身10年、20年前と比べて医療に対する情熱も愚策のため随分醒めてしまいました。 ある程度歳を重ねた、多くの先生方も同様だと思うのですが思い過ごしでしょうか。 番組の中で米国ではレスピレーターを備蓄しているとのこと。 そして老人より年少者を治療を優先させるというトリアージにも取り組んでいるようです。 ひるがえって日本では効くかどうかもわからないタミフルをせっせと備蓄しています。 タミフルを服用しても無効だった人が多く出ることが容易に予想されます。 問題は、それらの人達への対策がどこまで講じられているかということです。 感染症に対する対策に彼我の差を感じた印象的な特集でした。 人から人に感染と発表 中国初、鳥インフルエンザ 遺伝子の変異なし 記事:共同通信社 提供:共同通信社 【2008年1月11日】 【北京10日共同】 中国衛生省は10日の記者会見で、江蘇省南京市の父子が先月、鳥インフルエンザ ウイルス(H5N1型)に感染した問題について「家庭内での密接な接触によって感染 した」と発表、先に発症して死亡した息子から父親に感染したことを明らかにした。 中国で人から人への感染が確認された のは初めて。 一方で、人から人に感染しやすい新型インフルエンザへのウイルスの遺伝子の変異についてはあらためて否定した。 この父子は、病死した家禽(かきん)類との接触はなく、息子の感染ルートについては 判明していない。 衛生省報道官は、父子と接触のあった約80人には異常が見つかっていないこと などから「今回の事態は既にコントロールしている」と強調。 さらに冬から春にかけて鳥インフルエンザが多発するとして、予防対策を徹底する 考えを示した。 日本の厚生労働省は先月、南京市に滞在歴のある日本入国者に対し、検査を行う などの検疫体制を一時強化した。 国連などによると昨年11月時点で、2003年以降、12カ国の300人以上が感染し、 約200人が死亡。 インドネシアで人から人への感染が確認された例がある。 南京市では先月2日、24歳の男性がH5N1型に感染して死亡。 その後、男性の父親も発症し、中国当局が感染ルートを調べていた。 鳥インフルエンザ インフルエンザウイルスによる鳥類の病気。 感染が拡大しているのは毒性が強いH5N1型。 鶏などが感染すると呼吸器、消化器に症状が現れ、大量死することもある。 鶏肉や鶏卵を食べて人に感染した例は報告されていないが、生きた鳥との 接触による人への感染が起きている。 人から人への感染も確認されている。 ウイルスの遺伝子が変異して人から人への感染力が高い新型インフルエンザ になると、世界的に流行する恐れがある。 人から人に感染と発表 中国初、鳥インフル 遺伝子の変異なし http://www.m3.com/news/news.jsp?pageFrom=m3.com&sourceType=GENERAL&articleId=65631&articleLang=ja 鳥及び新型インフルエンザ http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html 新型インフルエンザに関するQ&A http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html 新型インフルエンザについて http://www.pref.aichi.jp/kenkotaisaku/newflu/index.html 新型インフルエンザはなぜ怖い? http://www.nikkeibp.co.jp/archives/415/415437.html 文部科学省における新型インフルエンザ対策について http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/11/05112500.htm
by esnoopy
| 2008-01-17 00:10
| 感染症
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